”高牟礼義行です。 ブログには、顔写真入りのプロフィールもあります。  

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「快適な生き方を愉しむ研究会」、代表理事の高牟礼義行です。

NO39  男性にもある更年期障害とは(女性の方にも参考点あり)

                                                                                                                                     2024.06.06

順天堂大学大学院の堀江重郎教授のいう、視点を少し変えて取上げたものです。

「更年期障害」と聞くと、女性で閉経期の前後にホルモンバランスが崩れ、さまざまな不調があらわれるものというイメージを持たれる方が多いと思いますが、この更年期障害、実は男性にとっても無縁の話ではないということが近年明らかになってきています。

男性の更年期障害は、加齢男性性腺機能低下症候群(Late-Onset Hypogonadism:LOH 症候群)とも呼称されています。「更年期」とは性ホルモンが標準より低下した時期を指しますが、それが原因で身体のみならず精神面においても様々な支障を来たすことは、女性に限った話ではありません。男性と女性の大きな違いは、女性の場合は閉経前後10年間に起きることが多いのに対して、男性は環境による影響が大きく、ホルモンの減少する時期や期間、程度においてかなり個人差があるとされています。概ね40歳以降が多いですが、60歳~70歳になって初めて発症する場合もあるようです。また女性は閉経後にホルモンバランスが落ち着くと症状も軽減することが多いとされていますが、男性の場合はなかなか終わりがこないことも珍しくはないようです。

私の場合で申上げれば、冬場走ることで、ここ数年前から+5度以下ぐらいを下回ると、手袋をつけていようが指先が凍傷にかかったような症状が出ます。コロナ以降は、冬場走るのは避けています。

残念ながら大幅に体力が低下しました。治療効果もでず、更年期障害であろうと考えています。

テストステロンの働き

更年期障害では女性の場合は女性ホルモン(エストロゲンなど)が指標になりますが、男性では男性ホルモン(テストステロン)の働きが重要です。テストステロンは脳の指令を受けて精巣で産生され、血液中に分泌されます。女性の場合、女性ホルモン(エストロゲンなど)を補うには、納豆などの豆製品が必須です。

テストステロンの主な作用

・免疫力や骨量を保つ    ・動脈硬化を防ぐ

・骨や筋肉の発達を促し、内臓脂肪を抑え、男性的な体型を作る

・判断力や理解力、記憶力などの認知能力を高める

・皮膚の潤いを保ち、皮膚の弾力成分であるコラーゲンを維持する

男性更年期障害の症状

テストステロンは一般的に20歳台でピークに達しその後徐々に減っていきますが、その減少が通常より強いと更年期障害を起こしやすくなります。男性の更年期障害による症状は多種多様ですが、主なものとしては以下のような症状が知られています。

男性更年期の症状

性欲が低下した、朝の勃起が見られなくなった

興味・意欲の減退(仕事に燃えない)、パフォーマンスの低下、疲れやすい

集中力・判断力・記憶力が低下した

短気で怒りっぽくなった、自己中心的、神経質、不安、気分が落ち込む

睡眠のリズムが乱れやすく、夜間に目が覚めて眠れない

筋肉量の減少、内臓脂肪の増加、皮膚がたるむ、シワが出てきた、骨が脆くなった

関節痛、筋肉痛、頭痛、発汗、ほてり、手足の冷え

症状の中でメタボ体型や疲れやすいこと、認知能力の低下などはともすれば「トシのせい」の一言で片づけられやすいのですが、程度によっては通常以上の男性ホルモン低下に伴う更年期障害の症状かもしれません。意欲の減退や不安など心の症状はうつ病と共通するものが多くあるようですが、うつ病では痩せることが多いのに対し、男性更年期障害では太りやすいのが特徴です。また、うつ病と比較すると死にたくなる気持ち(希死念慮)が起きにくいとされています。

男性更年期の症状に関しては、以下の特徴を上げることができます。

  項 目

1.総合的に調子が思わしくない    2.関節や筋肉の痛みや筋力の著しい低下

3.ひどい発汗            4.よく眠くなる、しばしば疲れを感じる

5.体の疲労や行動力の減退              6.憂うつな気分で、神経質になりイライラする

7. 不安感からパニック状態になる

8.性欲の減退と共に、ひげの伸びが遅くなった

これらの総合的な程度によって、男性更年期障害は決められます。

男性更年期を疑う場合、血液検査で遊離型(フリー)テストステロンという物質を調べることが基本となります。この物質は日内変動があり健常な人でも午後になると低下しやすいので、採血は午前中に行なわれています。

男性更年期障害の治療法

テストステロンの分泌量は先天的に決められているわけではなく、生活の「習慣や環境」によって大きく変わることが知られています。そのため、対処法においても生活習慣や環境の改善が重要と、言われています。

食べ物としては、「卵、牛肉、豚肉、鶏肉、魚、牛乳、大豆プロテイン(タンパク質)など」、タンパク質を多く含む食事は、テストステロン・レベルを上げ、筋量増強効果も期待できるので、男性ホルモン強化という面ではまさに理想的です。

テストステロンの補助に役立つ主な栄養素としては、以下の6つが挙げられ、「亜鉛・ビタミン(A・D・E・K)・アリシン」を指します。

これらの栄養にはそれぞれにテストステロンを補助する働きがあります。豊富に含む食べ物を積極的に摂取することで体内のテストステロンを増加させます。

規則正しく十分な睡眠時間を確保することは、ホルモンの分泌を促します。また食事においてニンニク・玉ネギ・牡蠣はテストステロンの産生を増やす、とされています。既に述べたように、肉類・卵・乳製品などのたんぱく質の摂取は大切です。他にも適度な運動によって脳と筋肉を刺激すること、社会活動の中で競争心を保ち手ごたえややりがいを感じること、ストレスを過度にため込まないことも効果があると言われています。

近年、女性だけでなく男性も含め、高齢者が高い活動性を保つ事が、自立を通じてQOL(生活の質)の高い生活を実現するだけでなく、社会的資本(労働力と生産性)の維持のために期待される中で、更年期対策もこれまで以上に注目されるようになっています。

以上

 

NO38 長生きできる人に多い性格と、100歳まで生きるために心がけたい生活習慣

24.05.06

全国の100歳以上の高齢者は、7万人前後となっています。ですが、100歳に達しても健康で元気に活動する人と、そうでない人とがいます。この差はなぜ起こるのかです。

「百寿者(100歳以上の人)」について、20年以上にわたり研究を続けている、慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターの新井康通氏の解説を参考したものです。

魚に含まれるDHA、EPAで慢性炎症予防(注)!そして、定期的な運動も健康長寿の秘訣です。実行はともかく多くの人に知られていることです。残念ながら、慢性炎症を完全に抑えることはできません。だからこそ、いかに慢性炎症の進行を抑えるかが、元気で長生きのヒントです。『慢性炎症の進行を抑えるには、食生活や運動など、日常生活を見直すことが第一歩です。85~99歳の人を対象とした研究では、青魚などに多く含まれるオメガ3脂肪酸の「DHAと、EPA」の摂取が多い人ほど、慢性炎症が少ないことが分かっています』と、新井氏はいう。

(注): 慢性炎症予防とは、カロリーのとりすぎや運動不足によって肥満になってしまうと、蓄えられた内臓脂肪から炎症を引き起こす物質が分泌されるため持続的な炎症が起こす。

DHAやEPAには、血管の老化や血栓を防ぐ作用があり、毎日摂取することで血液をサラサラにする効果を期待できます。また、百寿者は、若い頃から炭水化物やたんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよく摂取しているという共通点も見られた、という。特に、魚や野菜を多く食べてきた傾向があるそうで、肉が長寿によくないという結論にはなりません。

「現在100歳以上の方が若い頃は、そもそも肉を多く食べる習慣がなかったので、肉食と健康寿命の関係を測るデータが十分ではありません。良質な筋肉を維持するためにも、肉類も積極的に食べることを、新井氏は進めています。

新井氏らが行った85歳以上の人を対象にした調査では、身体活動が活発な人の方が長寿という結果も出ています。「85歳以上で自立した生活をしている人の場合、体を動かすこと、中でもウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを続けている人が多く見られた、と言います。75歳を超えたら、筋肉を落とさないことが健康長寿のカギです。自分なりに、楽しみながらできる運動習慣を見つける姿が求められます。60代までは生活習慣病を改善し、前向きな精神も元気の秘訣と言われています。

中高年期には、生活習慣病の管理も欠かせません。「60代までの高血圧は病気のリスクが高まる原因で、生活習慣を見直し、正しい治療を行うなどして改善が必要です。80歳以降は、合併症やフレイルの程度をみて個別に判断が必要とされます。また、肥満の方は体重コントロールをして内臓脂肪を減らすことです。結果、血液循環が良くなり、慢性炎症の進行を抑制しやすくなります。他にも、中高年期に脂質異常症や慢性腎臓病がある人は注意が必要です。

百寿者には、性格的な傾向があることも分かっています。女性の場合、「誠実性」「外向性」「開放性」が高いことが共通点だ、と言います。誠実性とは、決めたことはきっちりとやり抜く意志の強さがあること。外向性は活動的、社交的で、いろいろな人とコミュニケーションをとれること。開放性とは、好奇心旺盛で新しいもの好きといった特徴があるようです。

「百寿者に人生の幸せ度を尋ねると、いまがいちばん幸せと答える方も多いのです。こうした人生に対して前向きな精神も、100歳まで元気で生きられる重要な共通点の一つでしょう」。周りの人と信頼関係を保てている人の方が健康で長生きの傾向にあるようです。

友人との付き合いやボランティア、習い事など、社会活動も積極的に行いたいものです。

さて、慢性炎症の進行を抑えるには!

●DHA、EPAの含有量が多い食材を積極的に食事に取り入れる

DHAやEPAには、血管の老化や血栓を防ぐ作用があると考えられています。青魚やマグロのトロ、ナッツ類、α-リノレン酸を多く含むえごまやごま、亜麻仁油などに多く含まれます。できれば、毎日摂取するのが望ましです。

高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防・改善する

高血圧は慢性炎症を進行させるだけでなく、認知症や糖尿病など、さまざまな病気のリスクとなります。年齢を重ねるほど増える動脈硬化も万病の元です。定期的に検査を受けるなどして予防することが望まれます。

運動の習慣や身体活動、体をこまめに動かす!

体をよく動かすことは、健康長寿に欠かせません。ウォーキングのような有酸素運動はもちろん、家の中でストレッチをする、一駅先まで歩く、駅の階段を上り下りするなど、体をこまめに動かすことも有効です。

●60代までは肥満対策、70代からはフレイル対策を

60代までは肥満にならないよう、食べる量や食べ方、食事内容などの工夫が大切です。個人差はありますが、70代になったら筋力を落とさないことが重要です。少し多いくらいの量の食事で筋力維持に努めたいものです。

友人関係、ボランティア、仕事。社会とのつながりは一生続ける

「社会に対して役に立っている」と自分が実感できることや、「周囲の人と信頼関係がある」と感じることは、健康長寿の秘訣の一つです。地域の集いやボランティア、友人との集まりなどには、積極的に参加をしたものです。

さて、この場で「川嶋 朗氏」による、「慢性腎臓病と腎臓の仕組み」について解説を加えます。慢性腎臓病( C K D )は加齢や生活習慣病などで腎臓の機能は低下し、慢性腎臓病を発症します。自覚症状に乏しく知らぬ間に進行するので注意が必要です。むくみが続いたら慢性腎臓病に注意が必要です。腎機能が低下して3カ月以上続くと慢性腎臓病と診断される。腎機能低下が進むと腎不全となり、血液透析治療が必要となることもあります。

足先まで流れた血液は、静脈を通って重力に逆らいながら心臓に戻りますが、うまく血液が流れていかないと足の方で停滞し、血管から染み出た水分によって足がむくむのです。

立ち仕事や座りっぱなしのデスクワークでも起こりがちです。また、慢性腎臓病は心筋梗塞の発症リスクも高いと報告されています。

腎臓はサイレントな臓器です。腎機能が悪くなってしまうと治すことは難しいので、日頃から腎臓をいたわるような生活を心がけたいものです。

腎臓は、体内の老廃物を排出し、血圧のコントロールや赤血球を作るなど、いろいろな役割を担っています。その機能が著しく低下すると、尿毒症といって、むくみ、だるさ、貧血、呼吸困難など、さまざまな症状を引き起こし、血液透析治療が必要になります。

正常な働きであれば、腎臓はたんぱく質のような身体に必要な成分を再吸収していますが、機能が低下すると再吸収できず、たんぱく尿が出るようになります。血液をろ過してきれいにし、尿を作って老廃物などと一緒に体外に排出しています。

 「青魚を食べて、体を動かし、社会「参加あるいは貢献」し、定期健診を怠らず、そして、今が一番幸せと感じ取れる毎日を送り、人生100年を目指しましょう。                                                              以上

 

NO.37 変化の激しい時代、人生100年の後半をどう組み立てるか

24.04.06

「人生100年」と言えば、さまざまな視点で捉えることができますが、私たちを取り巻く社会環境の変化について、わが研究会が目指す方向を踏まえ、提言を致します。さて、調査時期は少し古くなりましたが、県内の人口は、2020年10月の国勢調査によると1,070,213人となり、2015年よりも33,856人減っています。しかし、「宮崎市と三股町」は、当時僅かながら人口の増加が見られますが、今では減少傾向にあります。空き家は、この5年間で5,300件発生していると聞きます。

2019年度宮崎県で、15歳~49歳女性の出生率で見れば1.73で、この点では全国2番目に多い数値です。平均初婚年齢は統計推移によると,およそ「夫が30歳・妻が29歳」ですが「未婚も離別も」増加傾向にあります。

未婚率について、女性の場合、最も多いのは宮崎市で、延岡はランクがやや下位です。男性の場合、未婚率が最も多いのは新富町で、大差はないものの延岡は5番目に多いです。

日本は西欧に比べると、2020年の国際調査で「①育児に妻の負担が多い、②不妊治療費が高い、③相手からアプローチがあれば考える」という結果です。特に日本は「出産を望まない企業や団体組織の体質」があり、男性側の経済力もかなりモノを言いそうです。

さて、昭和の後期から平成時代に、日本社会はさまざまな変化が起こりました。なかでも象徴的なものの一つとして挙げられるのが「家族の形」が多様化したことです。

今では、親と同居する夫婦や、祖父母・両親・子どもの三世代が同居する「三世代世帯」は限りなく減少しています。一方、生涯結婚をしない単身者が増え、離婚や再婚を経験する人も珍しくなくなっています。また、子どもを持たない夫婦は増加傾向にあり、事実婚やひとり親、といった家族の形に対する社会的な認知度も大きく変化しています。従来「標準家族のモデル」とされてきた「両親+子ども2人」というあり方に変化が見られます。

全世帯に占める「単独世帯」の割合は、この30年間では、2018年でおよそ28%となり8%上昇したと「平成30年の国民生活基礎調査」により集約されています。

今回、私から見て、この内容は3年前とほとんど変化していない姿であると感じます。

男女別に見ても、生涯未婚率は年々上昇傾向にあり、2015年で4人に1人が50歳で結婚歴なしは、男性が約24%、女性が約15%と算出されています。しかも、34歳までに交際相手がいないのは、男性:7割、女性:6割です。生涯未婚率は、2040年には、男性が約29%、女性は約19%になると推計されています。また、2035年の人口推計では離婚や死別を含め5割の独身時代がやってくると算定されています。

(有配偶者以外はすべて独身扱いで、生涯未婚率とは、46~54歳の未婚率です。)

最近は「生涯独身で過ごす」と決めて将来を考える人も増えているようです。独身の場合、やはり一番不安を感じられるのは、自身が入院や手術、あるいは介護が必要になった場合のことです。兄弟もいない独身の人のライフプランニングは、「将来、病気になったり入院したりしたとき、連絡先がとれないことです。

自分の死後に誰かへ資産を残したいというニーズは、配偶者や子どものいる人に比べるとあまり高くはないはずです。最近では介護離職が社会的な問題にもなっていますが、親の介護に対する不安は、独身の方のほうが、配偶者がいる人以上に大きいはずです。

親子であってもお金の話はしづらい、という人も多いと思います。たとえば、自身が忙しくて時間が取れなかったり、親が病気や認知症になることも考えられます。元気なうちに親に対しても備えを促し、必要なことを親子でしっかりと共有し合っておくことが、これからの時代、大切ではないかと思います。

たとえば親が遠方に住んでいる場合には、その自治体でどんな支援があるか、いざというときにどこに相談できるか、といった、経済面以外の「知識の備え」もしておくと安心でしょう。これは、親に対してだけでなく、いつか自分自身に介護が必要になったときの“備え”にも当てはまると思います。

単独世帯や夫婦のみの世帯が増えた背景には、実にさまざまな理由が横たわっていると考えられます。たとえば、「結婚するのが当たり前」「結婚したら子どもを持つのが当たり前」というかつての価値観に縛られず、「結婚しない」「子どもを持たない」といった「別の選択肢」を自ら選ぶ人達もいるでしょう。また、「経済的な理由などがあり結婚に踏み切れない」という場合や、やむなく一人のままでもいい」と考えている人もいるかも知れません。

このように、それぞれの胸の内に秘められている事情にそれぞれが真摯に向き合って自分なりの答えを導き出し、多様な過ごし方を認め合うことが求められるところです。

まず、お金のことや仕事のことなどさまざまな制限を一旦脇に置いて、「自分あるいは自分たちが本当はどうしたいのか、どうありたいのか」という夢や理想、ニーズについて、じっくり煮詰め。そうしてライフプランを先に組み立てた上で、「それを叶えるためにはどうすればいいのか」と、立ち止まって考えたら良いと思います。

かつては夫が大黒柱として一家を経済的に支える姿が、今では8〜9割の家庭がダブルインカム。かつ、妻の方が収入が高いことも少なくありません。

言うまでもなく日本の年齢構成は、逆ピラミッド型です。現在の「年金制度や社会保険料・介護保険」この3つが、段階的に維持できなくなる時代が身近に押し寄せてきます。若年者に負担が全面的にかぶさらぬよう、その見直しが求められてきます。そのための心の準備をしつつ、快適な生き方を求め続けることは容易ではなくなることでしょう。

人生100年の後半に大切な考え方として、次の2点が課題です。

① 健康維持と家計の経済的負担にかかわる、病院掛持ちに伴う無駄と言われがちな病院費用を「国と個人」で如何に分かち合うか、その考え方あり方を、どう合意形成し合えるか、

② これまでの「コロナ禍」で閉じこもりがち、夏場に向け、弱った筋肉と、体を動かさず汗をあまりかかないので体が重たい、その結果、熱中症やめまいを起こし易い。この点、近年は温暖化が加わり如何に対応するか、高齢者の課題です。

人生100年と言われる今、生き方や暮らし方、夢とマイナスの“リスク”を感じることも多様化していると思います。病気や介護を抱えて、長生きすることをリスクと感じる方もおられることでしょう。まずはライフプランニングを通じて、生き方・暮らし方、そして叶えたい未来を探求し煮詰めて、実現可能で快適な生き方につなぐことではないでしょうか。

そして、精神的な心の面で社会貢献という意味では、若い人たちの「恋愛 → 結婚 → 出産 → 子育て」に、陰ながらの声援を贈り続けたい、という気持ちが働くところです。

                                                                                                                                          以上

 

NO36 「頭のいい人と普通の人の考え方」、の決定的な違い?

24.03.06

私たちは、物事を判断するときに人の感想や意見を大いに参考にする。買い物をするときにも旅行で泊まるホテルを選ぶ際にも、口コミのチェックは欠かせない。中でも、ネガティブな意見を気にする人は多い。しかし、たった1件のネガティブな情報に影響を受けたことで、判断を誤るケースもある。本記事では、イェール大学の心理学教授であるアン・ウーキョンの著書『イェール大学集中講義 思考の穴-わかっていても間違える全人類のための思考法をもとに、頭のいい考え方をする方法についての解説です。参考になれば幸い!


1、人は「ネガティブな情報」に強く影響される  

 ECサイト(電子商取引)が普及し、インターネットで物やサービスを購入することがすっかり一般的になった。その際に私たちが重視しているのは口コミです。 ECサイトやSNSに書かれている口コミを見比べて買い物をしたり、食事に行く店を選んだりすることが当たり前になっている、と考えられる。

 その際、5つ星の感想だけを見て商品や店を選ぶだろうか。星が1~2つのネガティブな口コミの方をしっかり読み込むという人も少なくないのではないだろうか?

 筆者も、1つ星の口コミは必ずチェックする。そして、その内容が自分にとって耐えられる情報かどうかで、その商品やサービスを利用するかを決めることが多い。たとえ5つ星にたくさんのポジティブな口コミが多く書かれていたとしてもそうです。

 「このように、人がネガティブな情報や出来事を重視してしまう傾向のことを『ネガティビティ・バイアス』と呼ぶ」とある。ネガティビティ・バイアスの影響力は非常に大きい。あまりにも大きすぎて、人をとんでもなく不合理な判断に導くことが多々ある。

 本書の著者アン・ウーキョンは心理学の教授です。そんな彼女すら、5つ星のレビューを4件読んだ後に、1つ星のレビューを1件読んで、その商品の購入を見送ってしまったというエピソードを紹介している。人間心理や認知バイアスに精通した専門家でもそうなるというのだから、その影響の大きさがよくわかります。

 

2、「嫌なこと」ほど頭に残る

 このネガティビティ・バイアスは「製品だけでなく、人を見定めるときにも当てはまる」という。例えば、2回しか会っていないジョンという男性がいたとして、ポジティブと呼べる態度とネガティブと呼べる態度を1回ずつ目の当たりにしたとする。話だけを聞くと、相殺されてどちらともつかない印象が残るように感じるのではないだろうか。

 しかし、アンは「人はネガティブな態度のほうを重視するので、あなたのジョンに対する総合的な印象は、どちらともつかないではなく、ネガティブ寄りになる可能性が高い」と指摘する。

 ネガティブな出来事も、ポジティブな出来事より強い影響を及ぼすという。幼少期に性的虐待などのトラウマとなる出来事を一度でも体験すれば、うつ病、人間関係のトラブル、性的機能不全といった問題が生涯ついてまわることも考えられる。たとえ、幼少期に嫌な出来事より楽しい出来事のほうが多かったとしても、トラウマとなるような出来事をポジティブな体験で埋め合わせるのはそう簡単ではない。

 確かに、嫌なこと、忘れたいことほど忘れられずにいつまでも苦しい思いをすることがある。それほどに、ネガティブのパワーというのは強いのだ、と言えるでしょう。

 

3、「本能的な考え方」をうまく使う

 なぜ、「ネガティビティ・バイアス」が存在するのか。アンは「大半の認知バイアスがそうであるように、ネガティビティ・バイアスが存在するのは、それが私たちの先祖にとって有益だったからであり、いまなお有益だからである」と解説している。

 現代と違って、大昔は私たちの先祖は生死の瀬戸際で生きていた。そのため「失うことは死に直結したので、失う可能性をなくすことを優先させる必要があったことは間違いない」、というのです。ところが現代は豊かになったので、何かを失うことが命に直結するととらえて生活している人はほとんどいないだろう。

 道具をなくしても、また買えばいい。そう思える時代に私たちは生きている。では、現代においてネガティビティ・バイアスはどのような役割を果たしているのだろうか。

 アンは、現代においても「ネガティビティ・バイアスはとても大切な役割を担っている。このバイアスのおかげで、正す必要のあることに注意が向く」と語る。たとえば、人はわが子が発するネガティブな兆候に反応するようにできている。

 赤ちゃんが泣いていたら、親は敏感に反応するのがそれです。親は、赤ん坊のかわいい笑顔や柔らかな肌見たさに徹夜はしないが、赤ん坊が泣いたり吐いたりすれば、夜通し起きている。それは、わが子のために生物学的に備わったネガティビティ・バイアスなのだ、と解説しています。

 

4、「頭のいい人」はどう考える?

 私たちがネガティブな情報に目がいくのは、大事なものを失わないための本能です。

 しかし、これも行き過ぎると物事の判断を誤る。ネガティブな情報に目を向けすぎると、貴重なチャンスを逃したり、正しい判断ができなくなったりしてしまうこともありうる。

 たとえば、肺がんを患う人に「90パーセントの確率で生存する」と伝えると、80パーセントの患者が手術に同意した。しかし「10パーセントの確率で亡くなる」と伝えると、半数の患者しか手術を選択しなかったという事例がある、のだそうです。

 正しい判断をするためには、物事をネガティブとポジティブの両面から見る癖をつけなければならないと考えさせられる事例です。

 アンは、「人が何を好み、何を選ぶかは、選択肢そのものの問題というよりも、選択肢がどう切り取られているかで決まる」という。そして、私たちは常に「ネガティブな情報の影響を強く受けやすい」。

 対策としては、意思決定の必要にせまられた際は、自ら「心のなかで自分につぶやく内容の切り取り方」を調整すればいい。「ネガティブな要素を気にしすぎていると感じるときは、肯定的な視点から質問を切り取り直す」のだ。と教えています。

 上記の例でいえば、「10パーセントの確率で亡くなる」と言われたならば、自ら、それはつまり「90パーセントの確率で生存する」ということだなと考え直すのだ。

 そうした習慣を意識すれば、ネガティビティ・バイアスの影響を相対化して、もっと賢い判断をできるようになるのではないだろうか。                                                             以上

 

NO35 活力と有言実行で喜ばれる存在感

24.02.06

人は何歳になっても「安全で危険予知の意識が錆びぬよう磨き続け、あるべき姿を求め、年齢を重ねる毎に「信頼され・頼られ・喜ばれる」そのような存在でありたいものです。ここで取り上げている内容は、ほぼ承知されているところですが、長い間には、歪みが出やすく、そこを如何に自己チェックして、自己成長に繋げるかが、永遠のテーマです。

人生の後半戦をより豊かに送れるため、視座を何処に高めるかです。視座を高めるにはロールモデルになる人との接点を持ち会話する、様ざま本を読む内外のコミュニティ」に参加する、ことが大切と言われている「あり方」です。

 

(1)「有言実行できる人」の決定的なところ

今回、漫才作家の本多正識氏仕事に対する考え方を参考にして組み立てたものです。

何らかの仕事をしていると、「① 有言実行できる人」もいれば、②「口だけの人」、あるいは③ いつも悲観的な発想の人」もいます。前者の有言実行できる人は、どんな職場や集団でも重宝されます。何がそうさせるのか、それは「具体的な計画を“短期・中期・長短期”に刻み、困難を乗り越えて達成後のイメージを描き計画を立てられるかどうか」です。

有言実行できる人は、仕事を受けたときや自分で自発的に何かをはじめるときでも、必ず具体的な計画を立ててから行動に移すことができます。成功までの道筋を描いて小刻みに効率よく、一歩ずつ進んでいくのが、有言実行できる人の思考法と考えます

仕事の依頼を受けたとき、その場で、「いけます!」と答えるというよりは、「これはいつまでのものなのか」「何をすれば完成なのか」「自分のスケジュールとの兼ね合いはどうか」などを必ずその場で確認します。そうすることで、「仕事を中途半端にすることなく、無駄がなく、やり遂げること」ができます。

自分で決めたことを自分で達成できたら誰もが嬉しい気持ちになります。 つまり、ちょっとの時間をかけて計画を立てるだけで、まわりの人に迷惑をかけず、同時に自分のモチベーションも保った働き方ができるようになります。「言われたことだけでなく、“+α”として当事者意識を持って主体的に行動できる」姿を指します。チームリーダーであれば、メンバーをまとめる力やマネジメントスキルや様ざまな関係者との折衝力などが求められます。年代やポジションが上がるにつれて、幅のあるスキルが問われるようになるものです。

(2) 仕事ができる人の進め方

①    ゴールを明確にする

まずは、自分の中で明確にイメージできるまで、目指すべきゴールや期限、期待値を確認し、依頼できる人に、初期段階でゴール確認と双方の認識のすり合わせをしっかりと行います。

②    無理のないアクションプランを立てる

途中で思いがけないアクシデントが起こる可能性もありますし、どうしても自分の力だけではコントロールできない要素も出てくるものです。そこで、適度に余裕のあるスケジュールを考えていくあり方が求められます。

③   想定外のことが起こったら柔軟に対応する

当然、想定していなかった外部環境の変化が起こった場合には、冷静に何が起こっているかを分析し、今後を予測した上で、当初の目標に固執しすぎず柔軟に対応していきます。

(3) 仕事ができる人の共通点。

① 行動力がある。

主体的に考え、行動力は必要不可欠なスキルです。他者の力が必要な時に、適切な人に頼ってお願いする。人にもやり方を聞き、そういったことができるスキルも行動力の1つです。

② リサーチ力があり、学習意欲が高い。

依頼された仕事に関する情報を、スピーディかつ適切に収集できる。集めた情報に対して、理解を深めるための情報をさらに集め勉強する。自身のスキルを向上させ、仕事の幅を広げていくという点で非常に重要です。

③   問題発見力がある。

現状を把握・分析し、問題を見つけていく力です。仕事ができる人は、主体的に仕事に取り組みながら常に改善ポイントがないか探し、より良いアウトプットを出そうとする、こうした積み重ねが、期待さる以上の成果を出すことにつながっていきます。

④   セルフマネジメント(自己管理)能力が高い。

自己管理には大きく、「時間の管理、モチベーション・感情の管理や体調の管理」の3つがありますが、すべて仕事のパフォーマンスを上げるうえで重要な要素です。

⑤   身だしなみに気を配っている。

仕事ができる人の多くは、身だしなみにおいてTPOに合った服を選び、常に相手を不快にさせない見た目を意識しています。仕事へ対する考え方や取り組み方、本人の行動や指針に反映されるという点で、仕事にどう向き合うかなどの姿勢も重要です。自分なりの付加価値をつけることを意識します。目の前の仕事に対して「もっと改善や工夫できることはないか」と考え、より質の高いアウトプットを出そうとします。労働生産性というボーダーラインを見極めることにも長けています分からないことがある時には他者に尋ねたり、ヘルプを求めたりと、上手く周囲を巻き込みながら業務を進めることができます。また、スキル不足の時も、謙虚に向き合うことができるため、成長スピードだって速いです。

(4) 期待される仕事ができるようになるために!

言われたことをただこなすのではなく、改善点がないか、自分なりの付加価値がつけられないかを考え、主体的に取り組んでいます。世の中で自社はどういう役割を果たしているか、所属する部署はどのような位置づけか、他部署とはどのような関係性なのか、自分の業務はどのような役割を担っているか、そういったことを整理し理解していると、自身のミッションが明確になり、当事者意識を持って仕事に取り組むことができることです。

②    周囲の仕事ができる人を観察し、真似する。

身近に仕事面で尊敬できる先輩や目上の人がいたら、彼らが普段どのように仕事に取り組んでいるかを観察し、積極的に真似てみるというのも有効! ゆくゆくは独自の工夫も取り入れていき、より自分の長所を発揮できる仕事のスタイルにさせていくことが理想です。③ ビジネス基礎力を身につける。

論理的思考力問題解決能力コミュニケーション能力プレゼンテーション力など」、社会人としての土台となるスキルをしっかり持っていると、あらゆる業務をこなす上で有利に働きます。また、こうしたビジネススキルを実践レベルで鍛えるには、どうしても書籍など、あるいは、ビジネススクールを上手く活用することが望まれます。

常に仕事は丁寧・効率的で、期待に応える、を超え続けていこうとする努力が大事です。 

【補足】 

上記のような見方・考え方は、「過去4回の本執筆・現行の小冊子発行にも、各位のアドバイスや応援を頂きながら、我を顧みるとき応用できているのではないかと考えます。

 以上

 

小生の過去の執筆は以下の通りです。

2013年 第一回目:「健康と感動と生きがい」を求めて

2015年 第二回目:QOLを高め、健康な人生を愉しむため

2017年 第三回目:愉しみな「夢と生き方」を探し求めて

2019年 第四回目:快適なワクワク人生は何が決め手か

2020年 小冊子:生涯、学び続けなくてはならない時代 Vol.1 (研究会 共同作成)

2022年 小冊子:生涯、学び続けなくてはならない時代 Vol.2 (研究会 共同作成)

 

本の執筆以外には、いろんなテーマで 「講演」もさせていただいており、そのために、頭を鍛えて、さび付かないように努めています。 

 

  PCメール:y-taka60@ma.wainet.ne.jp/

 携帯:090-7986-0988 自宅:0982-37-6401

どうぞ、これからもよろしくご指導頂きたくお願いいたします。                 おわり