見よ躍進の先輩の業績
甲子園、4041校の夏が終わった。
中京高校野球部、おめでとう。そして感動をくれて、ありがとう。
堂林君の止まらぬ涙が美しかった。エースで四番、いつもは野球部68人のニヒルなヒーローが、この時ばかりは18歳の純朴な一人の野球少年に戻っていた。本当におめでとう。これからの活躍も大いに期待します。
愛知大会は83校だったのですが、私の母校が中京高校と4回戦(弱小野球部の快挙!)で対戦しました。残念ながらコールド負けでしたが、今大会の王者と戦えたのは、後輩たちの忘れ得ぬ思い出になったことでしょう。
そして昨夜は不思議と、街に秋の風が流れ込んできました。
甲子園のサイレンが、夏の終わりを告げたのでしょうか。
・・・・
ヒデノリ(県岐阜OB)の兄の蔵本敬充君から電話があり、
「粧太さん、中野区の草野球チームのメンバーが足りないんですよ」
*このチームは、どえらく強い。高校・大学野球の経験者ばかり。
「ふむ、俺はバスケ部だが」
「知ってます知ってます。でも大事な大会だし、困ってるんで来て下さいよ」
「でも、俺じゃ迷惑かけるからな~」
「そんな事ないですから」
「いや~、しかしレベルが違いすぎるよ」
「・・中日レアグッズ付きですよ」
「いくいく!」
と、痛い犬のごとく、おいしい餌に簡単につられてしまった。そして球場に到着すると・・
「じゃ粧太さん、一応・・着替えますか」
一応?い・ち・お・う?
ユニホームを渡され、そそくさと着替え終わった頃、ぞくぞくとメンバーたちがやってきた。強面の強者ばかりだ。「ええっと、よろしくね~」と、へらへらするのがやっとであった。
皆が準備運動を始めたので、「蔵本君、俺はどうしようか?」と訊くと、
「粧太さんは、キャッチボールとかはしなくていいですよ」と、もひとつ解らぬことを言う。すると・・
「粧太さん、これお願いします」
ボールの代わりに・・ スコアブックを渡された。
「なんだよ蔵本君!俺はスコアラーなの!」
「まあまあ、大事な一員なんですから」
「でもさ~」
「あ、忘れてた。はいこれ、中日グッズ」
![山口粧太オフィシャルブログ『東京生活』powered by アメブロ&weewee](https://stat.ameba.jp/user_images/20090825/11/y-shota/73/76/j/o0350028310240126151.jpg?caw=800)
「元巨人の川相選手(現中日コーチ)の引退直前の中日選手時代のサインボールですよ。レアでしょ~」
「す、すげえ~。ありがとう蔵本君。俺、スコアラー頑張る!」
エースで四番は、どうやら俺には無縁なのである。