こんにちは、沼尻です。
「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」通称「ものづくり補助金」てのがありまして、
本日は支援先へこちらの補助金についてどうしていくか、というところを話し合いしに行ったのですがね・・・。
このものづくり補助金というのは、
「中小企業が経営革新のために設備投資を行う場合、その投資額に対し補助率1/2、最高1,000万円まで補助金を出しますよ」
というもの。
もちろん、この補助金をもらうには条件が色々あるのですが、今年から追加で設定された要件で
役員まで含めて全従業員の給与支給総額を1.5%/年以上増加させること
というのが含まれまして、従業員目線ではこの設定はありがたいところなのですが、実際に補助金をもらうとなるとこれがなんとも厄介!!
年1.5%以上ということは5年で7.5%以上、上げることになる。
1年目:+1.5%
2年目:+3%
3年目:+4.5%
4年目:+6%
5年目:+7.5%
となって、現状の給与支給額に対し5年計で22.5%分の給与を追加で払わないといけない。
これはおおよそ給与支給額合計が年間4,500万円以上の企業だと、1000万円の補助金をもらうのに1000万円以上給与、役員報酬として支給しないといけないということ。
しかも、事業計画期間5年が終わったら給与は5年前の水準に戻しますよ、というわけにはいかないですよね。
補助金もらって利益を出して、これをとにかく給与として支給してください、という狙いなんでしょうね。
いや、これもね、計画を実施しても利益が出なければ(厳密にいうと付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)が上がらなければ)給与を上げなくても良いことにはなってる。
・・・とは言っても利益が出たのに給与を上げてないとなると補助金を返還しないといけなくなるので、利益が出るかどうかは年度末まで正確には分らんのに給与は年度初めに上げておく必要がある(と思う)
こうなってくると、給与は上げたのに利益は上がってない、なんて事態も起こりかねない。
ちなみに補助金とはいえ、支給されるのは実際に設備など導入した後(お金を払った後)なので、この補助金を使えるのはある程度資金に余裕がある会社というのが大前提にある。
要するに、「資金には余裕があるけど、給与は低い水準でしか払ってませんよ」という会社しか有効に使えない補助金だということでしょうかね??
なんか小難しい話をしてしまい申し訳ないですが、とにかく今年のものづくり補助金はなんか設定が変な気がするんですよね~。
詳細はこちらを確認してくださいね。