まだ平成の時代が始まったばかりの頃の冬
冬休みがはじまり、
友達だけでスケート行こうという話になって
昼から夕方まで滑って遊んでた
15時過ぎた頃、夕焼けがさして
スケートリンクが見えにくく滑るのが大変だった
その時、自分より年下の知らない男の子が指差しながら
「あの人、コケるよ」
滑りながら見てみたら成人男性がスルッと転げて腰から落ちてた
僕は「ん?」当てずっぽうだなと思って見て見ぬふりをしてたけど
「次はね、あの女の子、コケるよ」
スケートの刃が引っかかってつまずいて前に倒れ込んだ
僕はまた「ん?」2回も当たるわけないやろと思ってたけど
「どうしよーかな、次はあの男の人、コケるよ」
流石に怪しいなと滑るのを止め、フェンスに寄りかかりながら“コケるよ”男子を眺めてたら
スケートリンクの氷を見ながらコケるのを見てるなと思い、氷をよ く見てみると青白い手や足が出てるのが見えた
肺が小さくなるような「ヒィ」って声が出た
大人になって聞いた話だけど、昔その場は大きいプールで子どもがよく溺れて亡くなったとその霊が引っ掛けて転ばそうとしているのではないか
今でもそのスケートリンクはやっているかは定かではない
