自分の体にがんがあるのがわかってから

 

治療のために病院通いが始まり

私はがん患者となりました。

 

 

私ががん患者であるのを

知った方たちから

 

 

がんに負けるな!

がんなんかやっつけちゃえ!

がんなんかに負けるわけがない!

 

 

と言われることが度々ありましたが

 

 

うん、がんに負けないわ。

 

とは返答しませんでした。

 

 

それは、

がん細胞はもともと

私の体内組織の一部だからです。

 

 

少々マニアックな視点の

私的がんの見解があります。

↓↓↓

 

負けるなっていうことは

がんと闘えってことだし

 

やっつけちゃえっていうのも

がんと戦うってこと。

 

 

がんを

「敵」とか「悪者」みたいな扱いに

 

私は同意したくなかったからです。

 

 

 

がんの細胞は

私の体内にある組織の一部が変化しただけ。

 

 

元々は健全な状態で

 

おだやかに活動していた細胞が

本来の動きではない活動をしている状態が

 

 

もはや自身を攻撃している状態です。

 

 

 

直腸で発生した

がん細胞は

 

直腸の壁を突き抜けて

 

子宮へ進み

卵巣へ進み

 

肝臓へもとんでいって

 

かなり勢いがついている状態です。

 

 

 

そんな状態で

 

おりゃー!!なにやってるんだー!って

 

いきなり叩かれたり

 

 

悪者扱いされて

敵扱いされて

駆除されるなんて

 

 

私ががん細胞そのものだったら

 

抵抗しまくると思いますし

 

 

それより何より

 

悲しくなりました。

 

 

 

私は自分のがん細胞を観たら

 

 

風の谷のナウシカに出てくる

暴走している王蟲に感じたんです。

 

 

青い目が赤く変化し

我を見失い暴走している

 

暴走の先には守るものがあった。

 

 

王蟲の暴走は

怒りが引き金となっていた・・・。

 

 

あのシーンが思い浮かんできたんです。

 

 

王蟲の暴走をとめたのは

攻撃ではなく

ナウシカの慈悲です。

 

労りであり

優しさであり

信頼です。

 

 

なので

私自身が応戦態勢でいたら

火に油を注ぐようなもので

 

勢いはとまらない。

 

 

 

「がんは単なるバグ」という

書き換え可能な見方もありますが

 

 

もし自分が

がん細胞そのものだとしたら

 

ナウシカの王蟲のようなイメージが浮かび

 

なにを言わんとしているのか

自分なりの解釈もあります。

 

 

 

 

自ら攻撃を仕掛けることは

得策ではないのがわかっているので

 

 

勝ち負けとかの

闘いの場からは一抜けして

 

 

自分自身にある

本来の生命力に信頼を置き

 

 

穏やかに安らかな

心地いい気分を

 

 

どんな場所でも

どんな状況でも
 

 

あれこれ探して見つけて

自分で自分に与え続ける工夫を

することを意識して

 

イイ感じで治療を進めてきました。