あなたにとって、それは本当に望むことですか?

北海道 旭川 離婚カウンセリング「結婚生活や離婚に悩む人の伴走者」山咲みき
前回の「離婚届けを躊躇する理由」について
私の見解として「今さら引き返せない状況に来ている以上、自分の決断は正しかったと前向きに捉えるべき」という結論で締めましたが、実は、私自身も非常に残念な気持ちなのです。
話し合いの最中は目先の問題に囚われてしまい、相談者は自分の気持ちには気づかないでしまっていたのでしょう。
ご主人から離婚を切り出された時点で相談をされていたら、私は彼女の本当の気持ちに気づいてあげられたでしょうし、ご主人のペースに巻き込まれずに話し合う事もできたはずです。
自分が離婚届けを出したら、向こうは幸せな生活を楽しむのだと思い、惨めな気持ちになるから離婚届けを出す事を躊躇してしまう気持ちも痛いほど分かります。
結果的に離婚に至り、引き返せない所まで来てしまったケースですが、ご主人を引き戻す選択肢もあったでしょうし、浮気には言及されずに養育費だけでカタがついたとほくそ笑むご主人に対して、そうは簡単にはいかないと制裁を加える事もできたでしょう。
浮気相手の女性に対しても責任追及もできたはずですし、離婚には承諾せずに婚姻費用を請求して別居生活をする方法もあります。
彼女にはいろいろな選択肢があり、どんな選択をしても自分の気持ちが納得する方法を選ぶ事が正解なんだと思うのです。
離婚を言い出したのはご主人の方なので、彼女は自分の気持ちが固まるまで、離婚には応じずにじっくり考える事もできたのです。
結果を急ぐ前に相談してくれていたら、自分にとってどうする事が一番納得がいくのかを一緒に考える事ができたはずです。
自分の気持ちは自分がよくわかっているはずです。
ですが、こんな場合は目先の出来事に振り回されて、自分の気持ちと向き合う余裕がなくなるものです。
自分では慎重になっているつもりでも、第三者から見ると本人も気づかない事があるものなんです。
一歩踏み出し行動に出る事も大切ですが、一歩踏み出す前に、それは本当に自分の気持ちに忠実な行動であるかを確かめてみる必要があります。
状況が動き出してしまってからでは、後戻りできなくなってしまうからです。
自分の決断に迷いはないか、結果を急いで本位ではない方向へ進もうとしていないか。
もう一度振り返ってみる事を忘れないでください。