求めの森ここは何処ですか?どこでもないさ帰り道すらわからないのですが…振り返るのは危険だよ 水辺はどちらに?前方の草木を掻き分ければあるいはみつかるかもね 若者は躊躇う 木々の合間にあるのは白紙のような空だけで、今の足元は岩を砕いたような石ころが土に紛れて砂利道に扮している。それでもここが安全だと直感しているのだ進んで水を求めるべきか留まり青空を待つべきか思考している間にも若者の爪先で土が手招きをしていることには 誰も語りはしない