これは、出来れば夢であって欲しかった、みらくるゆうかさんの身に起きた本当の出来事です…ー







ある日のおバイト中の話。


パントリー(配膳室)に入った私は、同僚の男子大学生くんの後ろを普通に通り過ぎようとしたのですが、タイミング悪く男子大学生くんがくるっと振り返り…ー



見事に彼の肘が、私の胸にクリーンヒット。



まあまあまあ、事故ですよ、事故。


さすがに私もそこで騒いだりはしません。
だって事故ですから。



でもその瞬間、3人くらい人がいたパントリー内が「スン…」って静まり返ったんです。


当たり前かもなのですが、男子大学生くんも気まずそうで。


エンタメ精神を根幹に持ち、人の顔色を微妙に伺いながら生きている私は、瞬時に思いましたよ。


(あ、これ、私がこの凍った空気をなんとかしないといかんやつや!!!)


思考が巡るとほぼ同時、反射で紡いだ言葉は



「いやん、私のバインボインが」








――結果










時間完全停止。

空気の薄さ、高度120km突破。

室内温度、北極圏突入。



(やばい、やったか?)


と焦るゆうかさんを前に、男子大学生くんも「乗らなきゃ」って思ったのでしょう。


彼は一旦呼吸をすると、覚悟を決めた顔で言いました。



「いや、キッチンの○○さん(既婚者ベトナム人男性)のお腹の方が大きくて触り心地よかったっすよ!」








ー終わった。






時間という概念消失。

空気消失、真空発生。

室内温度、測定不能。



すごい。


地獄って上書きできるんだ。



誰も救われない世界がそこにありました。

とはいえ、このままでは、

私が作り上げた地獄を緩和しようと最悪の方向で乗ってきた男子大学生くんが、

他の同僚たちに究極のノンデリ扱いされてしまう。



彼を救うべく、私はとりあえず叫んだのです。



「お腹に負けんのか〜い!」















誰も、救えませんでした…ー




地獄に地獄を上乗せて生まれた混沌を、

——あなたにも少しおすそ分けします。