なぜかふと思い出した





卒業記念の寄せ書きに

「ウィーンフィルのホルン奏者になる」

と将来の夢を書いた同級生(女の子)




ピアノがすごく上手くて、行事のたびに

先生からしごかれながら歌の伴奏してた。





先生は、それはそれは厳しいかたで

生徒たちから恐れられてた。





ぼくは「あんなの勘弁」と辞退したけど

数年後に後輩から聞いた話では、

ほんとはぼくにピアノを弾かせたかった

 と、先生は話してあったそうな。







眼をギラギラさせて、

ぼくとは口もきいてくれなかったあの子

今どうしてるだろうか。

あの夢は、どうなったろうか。