少し難しい内容になるかもしれませんが…
『音楽』という本からの引用です。本






武満:このあいだある雑誌を読んでいたら、
日本のある作曲家が、最近の西洋の作品は面白くない。むしろ、日本の作曲の方が世界的に一流です、と喋ってる。
僕は実をいうとこういう発想はまず間違いだと思うんですよ。みんなが一致して超一流だと認めるような音楽は、僕には必要でないの、ほんとに。
音楽はみんなにとって超一流である必要はないわけです。

小澤:全くその通り。

武満:ところがどうしても日本人は、「世界の小沢」、とかね(笑)、なんだとかすぐ言う。
僕 違うと思うんだよ。そんな万人にとって世界一流の音楽とか二流の音楽とかなんてね、ないよ
僕は、日本の作曲は今や超一流です、などと言ってるんじゃね、発想の根本においてどうしょうもない時代錯誤だと思うね、はっきりいって。

小澤:僕も音楽の本質は公約数的なものではなく非常に個人的なもので成り立っていると思うんだよ。





本「音楽」 武満徹 小澤征爾)



















突然ですがニコニコ

現代音楽って、聴きますか?








現代音楽。にひひあせるえっと。

(ウィキペディアを参考に)
西洋クラシック音楽の流れのなかの、20世紀後半から現在に至る音楽。
従来の音楽様式を否定した先鋭的な音楽を指すことが多い。
無調性への傾倒と不協和音の多用が特徴。
一般大衆向けというよりも、どちらかというと一部のマニア的聴衆や専門家向けに書かれることが多く、、、云々。



…こんな感じかな。


具体的には、こういう音楽



ぼくは、現代音楽はあまり聴きません。
だから意見を求められても
創る側としても弾く側としても、これといって意味のあるコメントはできません オバケアシカラズ


なかなか「うん、いいね」とは簡単に言いづらい印象はありますよね。
いや、逆に直感が勝負なのかもしれませんが。


深く勉強してる人にしか解らないような作曲法でつくられた曲もあります。



まぁ、上に貼った曲は個人的にはけっこう好きです音譜
よく聴きますよCDヘッドフォン




でも確かなことは、

ぼくの聴きたい音楽・やりたい音楽・目指す音楽のなかでモーツァルトやバッハやショパンの音楽が占める位置が現代音楽に取って替わられることはないし、それを望んでもいないということ。


















冒頭の本引用に戻りますがメガネ



もちろん、バッハやモーツァルトが「超一流」の作曲家で、音楽を生み出す能力の点で超絶の天才であったことに疑問の余地はありません。

でも、その音楽に今も価値があり、みんなが彼らの音楽を「超一流」と呼ぶ本当の理由は

聴く人ひとりひとりが、彼らの音楽を聴いて感動し、慰められ、幸せを感じ、「きょうもがんばろう」と励まされて、そこにプライスレスの(値段のつけられられない)価値を発見するからだ

ということです。



芸術、とくに音楽は、それが逆になってはいけないと思うんです。
つまり、お金やモノの価値とは違って




聴く側にとっての音楽の存在価値は、誰かがつけた「いいね」でも「超一流」でもない。





冒頭に引用したくだりは、そういうことを言わんとしているんだと思います。どうでしょうか?







ちなみにそのあとの部分は、

言葉で「悲しい」と言うと聴く側が受けとめる意味はかなり限定されるのに対し、
音楽は聴く人の捉え方で意味も価値も変わってくる、幅の広いものだ。

というような感じで話が進んでいきます。















音楽を聴く楽しみって深いですねニコニコラブラブ






極端な言い方をすると、



みんなが「いいね」と言うものを
自分が「いいね」と思わなくてもべつにいい

自分が「いいね」と言うものを
みんなが「いいね」と思わなくてもべつにいい

大切なのは、自分自身の「いいねグッド!」をつけられるかどうか


極論を言えば、ね。




ただ、素晴らしいことに、なにを美しい・良いと感じるかの美的感覚って、人類みんなざっくり共有してるんだよね。
これもすごいことだと思う。





















前置きが長くなりましたが。叫び



はたしてこれを「音楽」と言ってよいものか…
(これまで公開してきたオリジナル曲とはかなり方向性が違うものです。ご了承ください(笑)あと再生音量に注意)


クラッカーYouTube公開オリジナル曲 第5クラッカー




題は《ce ne vient pas, ce ne va pas》


「来ない、行かない」…フランス語ですが、意味は全くありませんべーっだ!

インドの弦楽器シタールの音や、エレキギターの音を逆回転再生した吸い込まれるようなサウンドループを切り貼りして作りました。
「インド音楽なの、何なの?」て訊かれますが、いいえ、これは中世ヨーロッパの賛美歌(グレゴリオ聖歌)を素材にしてます♪

高度な作曲技法もアイディアも使ってませんが、自分がイメージした音は出せたかなーと思っています。
これが、ぼくの今のところの最新作です音譜






YouTube公開オリジナル曲、バックナンバーはこちらお月様
1Prelude and Waltz
2blind alley
3RPM
4皓月