"南米・チリにあるアルマ望遠鏡。上空に見えるのは天の川銀河(C)ESO/B. Tafreshi (twanight.org)"

 あらゆる物質をのみ込む巨大ブラックホールの撮影をめざしている国際研究チームが10日夜、研究成果を発表する。世界初となるブラックホールの真っ黒な穴を捉えたのか。その発表が注目されている。

 ブラックホールは、重力が極めて強く、周囲を回る星の動きやガスを観測することで間接的に存在を確認されていたが、直接その姿が撮影された例はない。

 研究チームが観測の対象としたのは、天の川銀河の中心にあるブラックホール「いて座A*(エースター)」と、おとめ座にある銀河「M87」にあるブラックホール。2017年4月、南米・チリのアルマ望遠鏡や米ハワイ、南極など世界6カ所、計八つの電波望遠鏡を使って一斉に観測。データを合成し、画像化する分析を続けていた。

 プロジェクト初となる発表は10日午後10時から。研究チームが所属する日本、米国、ベルギー、チリ、中国、台湾の世界計6カ所で同時に会見して発表する。日本からは、国立天文台、工学院大など八つの大学・研究機関が参加している。朝日新聞デジタルでは、会見を中継する予定。

朝日新聞4/10(水)