7月6日にビートルズの2枚組みのアルバム「ザ・ビートルズ」を買った。
通称ホワイトアルバムと呼ばれている。
14枚のオリジナルアルバムもあと2枚を残すのみとなった。
最後のほうでこのアルバムを買ったのは、マニア向けのように思ったからである。
今から、40年くらい昔、中学生だった僕はビートルズを全曲聞きまくった。
そのなかでも、このホワイトアルバムは、あまりいいとは思わなかった。
その印象があるため、あまり期待していなかった。
しかし、50代になった、今、聞いてみると印象が変わった。
聞くたびに、だんだん良くなっていくのだ。
4人のソロの寄せ集め。トータル性がなく散漫なアルバムという評価もあるが、
とにかくあらゆるタイプの曲があり、その多様性に驚かされる。
主に気になった曲の感想を載せてみる。
「BACK IN THE U.S.S.R」は軽快なロックンロール、「バック・イン・ザ・USA」のパロディ。
「OB-LA-DI, OB-LA-DA」は超有名、子供から大人まで誰でも知っている。この曲がビートルズだとは
知らない人もいるだろう。
「THE CONTINUING STORY OF BUNGALOW BILL」にはオノ・ヨーコも歌っている。
ジョージがついに名曲を発表した。「WHILE MY GUITAR GENTLY WEEPS」である。
エリック・クラプトンもギターで参加している。
「HAPPINESS IS A WARM GUN」はジョンが3曲をつなげて作った。ロックンロールの歴史だ。
「BLACKBIRD」はポールらしいバラード。
「DON’T PASS ME BY」はリンゴの作品。カントリーらしくてなかなかいい。
「I WILL」はポールの甘くやさしく美しい曲。
「JULIA」はジョンの美しい曲。亡き母親とオノ・ヨーコに捧げた。
「BIRTHDAY}ものりのいいロックンロール。いかしてる。
「YER BLUES」ではブルースを聞かしてくれる。渋い。
「MOTHER NATURE’S SON」はポールの作品。ポールらしいバラードだ。
「HELTER SKELTER」はハードなナンバー。今のヘビーメタルに通じる。
「REVOLUTION 1」は「HEY JUDE」のB面でシングル発表されたもののバージョン違いのもの?
「HONY PIE」はポールの作品。ポールはどんな曲も器用にこなす。
「REVOLUTION 9」は評価の分かれる曲だが、僕はあまり好きではない。
「GOOD NIGHT」で最後をしめる。ジョンが作りリンゴが歌う。甘く、やさしく、美しい。
こうしてみてくると、どれもこれも素晴らしい。
トータル性がないというが、ばらばらのようで、けっこうバランスよくまとめられている。
ビートルズは一言で言うと多様性だと思う。
それがもっとも現れているのが、このホワイトアルバムだ。
残念なことに、各自がそれぞればらばらなことをやりはじめ、バンドとしての
終わりの始まりがこの作品になってしまった。
このあと、LET IT BE や ABBEY ROAD で最後の花を咲かせるのだが・・・・