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年を取ったな…
そう感じる時
昔はそれがとても怖かった
荒れた肌が治らなかったり
しわ、くすみ、たるみ…
それを見つける度、
それはまるで病気の少女が
病室から見える木の
最後の枯葉に
自分の最期を重ねて見ていた時のよう…
容姿の変化はそのまま自分の評価に繋がる
ジェジュンはいつも不安だった
どんなにステージで歓声を浴びても
どこかで信じられなかった
変わらないものなんかない
今の自分の容姿も、人気も、いつか変わってしまう
愛されることに慣れなかった。
自分自身が自分を愛することが出来なかったから・・・
みんなみんな変わってしまう。
今はそうでもいつか飽きられる
いつか愛されなくなる
いつも、そのいつかが
自分のすぐ背後まで迫ってきている様な気がして
怖かった。
そんな時に支えてくれたのがユノ…俺の半身
お前は俺に言ったね
「俺がジェジュンを守ってあげる」って
見えない未来に脅えて
今が見えなくなってしまった時
いつもユノは俺を抱き締めそう言った。
その温かい胸で約束してくれた。
なのに、
それも、それさえも
変わってしまったじゃないか
あの時は全てが最悪だった
やっぱり、ずっとなんて嘘
変わってしまうんだ
ずっと暗闇の中にいるみたいで
ずいぶんもがき苦しんだ
自分も、ユノも傷付けた。
みんなみんな変わってしまう…
今は良くてもいずれ…
いつも俺を守ると約束したユノ
なのに、ユノは今そばにいないじゃない
会いたい時に会えない
俺を守ると言ったのに…
なのに離れて活動するようになっても
「俺がジェジュンを守ってあげる」
変わらずそう言うユノに
守れない約束はするなって罵った俺を
ユノは真面目な顔して嘘じゃないって怒ったね
あの時は理解が出来ずにただ傷付けた
けど、昔は分からなかった事が今は少しずつ…
本当に少しずつ見えてきた気がする
今なら分かる。
昔の様に変わらず不安になる俺だけど
こうやって闇に飲まれそうになる時、
ふといたたまれなくなる時
そうじゃない日常にも…
そのあちこちに、ユノがいる。
ユノを思い出す
晴れた空を見てお前の笑顔を
コーヒーを飲めば
よくそんな苦いもん飲めるなと言ったお前の顔を
新人スタッフに特に気を使うお前を
ステージ裏で祈るユノの横顔
無事に仕事が終わった時にチェックするお前からの着信
静かなリビングには
お前がいない事をかえって意識してしまうし
夜は特に…お前の事を想うよ…
「ジェジュンは俺が守ってあげる」
その言葉を口にするお前はここにいないけど、
心に…
いつも、どんな時も、
何をしてもふとした時にお前がいる
お前と過ごした思い出や
お前の存在が、
俺に1人じゃない事を教えてくれる…
おかしいね、
自分の事は信じられないけど、
いつの日か
ユノ…お前の言葉は信じても良いかなと思ったんだ
変わらず俺を照らしてくれる俺の太陽…
変わらないお前が
俺を変えたようだよ
だから、仕方無いから
俺は俺を大事にしたいと思うようになったんだ
大切なユノの、大切な人だから
俺の半身…ユノ。
不器用で、俺みたいなのを愛してしまって…
幸せにならなきゃ行けない人なのに、
俺と幸せになりたいとか言うから…
俺は、昔みたいに
自分を不安で怯えさせたり出来なくなったじゃない
強くならなきゃ
お前の大切な人を守れないから
だから、俺も守るよ。
強くなる。
自分を、お前が大切にする
このキム・ジェジュンを
守ってあげる…
ジェジュンは鏡を置いた。
もうため息はつかない
パックがズレてしまうから…
【終わり】
「早くユノも良い人作りなよ~」
えらく陽気な電話の相手は
キムジェジュン
俺の、元恋人だった。
ジェジュンと俺は練習生の時に出会い
苦楽を共にしてきた
お互いがお互いに無くてはならない
まるで半身のような存在で…
気が付けば愛し合ってた。
家族にも明かせない心の弱さを、
ありのままの自分を、
唯一自分が強がらずに自分をさらけ出せる
どんな自分も受け止めてくれる存在
コイツしかいない。
そう思っていた。
のに・・・
上手く行っていると思ってたのは俺だけだったなんて…
俺がすぐカッとなるとこ、
お前は情熱家だっていってくれてたじゃん
すぐはしゃいじゃうとこも、
お前も一緒に楽しんでる…
そう思ってた。
俺が感動して泣くのはお前の前だけ・・・
俺はお前だから見せてた姿だって…気付いてなかったのか?
なのに…
今でも覚えてる
星のないあの日
お前から言われた別れ
あの日から俺がどんな思いで・・・
お前は知らないよな
あの頃、きっとお互いに知らない事なんかない。
そう信じてた俺
それが間違いだったように
俺の苦しみもお前には分かんないんだろうな…
…こうやって新しい恋人ののろけを俺に電話してくるんだから
「っちょっと?ユノ聞いてんの?」
今夜もどれくらい飲んだのだろう
陽気にしゃべり続けるジェジュン。
「あぁ、聞いてるよ…ってか、何で俺が聞かなきゃいけないんだよ
ってかお前もよく俺に恋人の話できるな、しかも…また飲み過ぎ・・・」
「あぁ?いいじゃん!ユッノは俺の元彼の前に親友だろ?
あの人はさ、お前みたいに色々言ってこないから
逆に心配かけたくないんだよ~」
「なんだそれ・・・ほんとに大事にされてんのか?」
「されてるされてる!ユノみたいにすぐ抱こうとしないしっ
ちゃ~~~~~~~~んと俺の事好きって言ってくれんのっ」
「あっっっそうですか!」
それ以上言葉が続かない俺は
延々としゃべり続けるジェジュンに適当に返事をしながら
グラスを空ける
こうやってジェジュンの酒に付き合うようになって
俺はあらためて酒があまり美味くないものだと思うようになってしまった
なぁ、そいつは知ってんのか?
お前が夜に出歩くことで埋めていたものを
弱さを晒す人間を甘やかしたいお前を
何でも我慢して貯め込むお前から本音を引き出す難しさを…
何度も喧嘩してきた俺達みたいに、
俺にさらけ出したみたいに
ちゃんと受け止めてもらってるのか?
お互いの事で分からない事は何もない…
そんな事は無いと思い知ったはずなのに
俺はまだお前の気持ちが分かったつもりでいて
情けなさに酒が進む…
だからまた、この電話を切ったら
俺はお前に言われた事を思い出して
もっといい男になるんだ
ちゃんとペットボトルの蓋を閉めるし、
洗濯物もたたむ
前の日から荷造りするし
映画を見ても泣かない
勉強するよ、たくさん
どんなことにも、広い視野で見れるようにして
ちゃんと大切な事を口にする。
怒らない様に頑張るし
夢とか、希望も、持つことは悪い事じゃないって今でも思うけど
叶うまではあまり口にしない事にする。
お前があの日俺に言った事忘れずに
お前にしてやれなくて後悔した事、
お前甘え過ぎた俺を反省して
俺、変わるから
お前に言われた事、全部守れる男になるよ
良い男に・・・
だけど、一つだけ
それだけは出来そうにないな
たとえお前の言う事でも・・・
『 だから ユノ早くもなってね、別の人の彼氏に 』
~別の人の・・・~