くい打ち | xyavのくしゃくしゃブログ

くい打ち

父が先祖の話を教えてくれました。


江戸の終わりか、明治の初めごろ、先祖のいた村に土木工事が命じられました。


村は各集落に分担を割り振り、その先祖は杭打ちを担当する事となります。


ところが地盤が固く、どーしてもその中の1本だけが刺さりません。


仕方なく先祖は上の部分を切って誤魔化しました。


しかしもしこれがばれれば責任を負って切腹しなければならず、集落を守るためもあり、どうせ命はないと諦めたった一人で夜逃げします。


逃げた先がある商店で、そこで住み込みの丁稚となったのですが、これがくしゃぶ社の原点です。


ここには一人娘があり、後継ぎに婿を取っていたのですが、その人は亡くなり、後釜の婿養子になりました。


その次にその一人娘の妻も亡くなり、先祖は後継ぎの責任として嫁を取ります。


つまり、苗字はくしゃぶ家ですが、取り婿取り嫁で血の繋がりはありません。


どこからきた、何と言う人かも分からず、また血の繋がった方には子供もあったようで、ずっと以前の法事にはその子孫の人が出席した事もあったとの事ですが、いまは交流はなく、まー、乗っ取った形ですので、どこからどこまでが真実かは不明。


なぜこの話になったかと言えば、マンション問題のような ”杭打ちのミスを誤魔化した” ことが昔もあった、それは命懸けのごまかしだった、と父は思いいたったからでした。