余震? 前震?
首都圏の皆さまは大丈夫でしょうか。
1923年の関東大震災の被害では 本震より2回目の時が大きかったと言われる。
【本震】
・1923年9月 1日11時58分(M7.9)本震
【M7以上の余震】
・1923年9月 1日12時 1分(M7.2)東京湾北部地震
・1923年9月 1日12時 3分(M7.3)山梨県東部
・1923年9月 1日12時48分(M7.1)東京湾
・1923年9月 2日11時46分(M7.6)千葉県勝浦沖
・1923年9月 2日18時27分(M7.1)千葉県九十九里沖
・1924年1月15日 5時50分(M7.3)丹沢山塊
本震と同じ規模の余震がこれほど多く発生したが、また東日本大震災では前震も凄かった。
M7.3の三陸沖地震が 3月9日に発生し、その50時間後の3月11日に大震災があったが、この50時間の間に何とM6以上は8回 M5以上は25回もあった。
つまり、M5やM6の地震が多発し、当然それは3月9日のM7.3の ”本震” に対する余震だと誰もが考えていたが しかしそれは本震ではなく、大震災の前震だった。
今朝の地震はM6クラスだと言い、これから同じ規模の余震があるかもしれないが、大震災を教訓とするなら、これを前震とする本震の発生する可能性もゼロではないと言う事になる。
同じ震源域の関東大震災も同じ規模の地震は本震を含め7回も起き、また3月11日の大震災は 3月9日の地震の余震が終息していくんだ、という安心感と油断の中で発生した。
地震の報道では、これらの過去の事実もぜひ伝えてほしい。
では1995年の阪神淡路大震災の時はと言えば、本震は1月17日5時46分で その12時間ほど前の16日18時28分、M3.3の地震があり 本震までに4回の地震があった。
すると、 「余震」 と言う言葉の使用で油断すべきでなく、報道では 「前震」 かもしれないと言わねばならないのである。