12年春に4警察署統合計画 杵築と日出、臼杵と津久見

2010年9月16日

 県警は15日、県内17警察署のうち杵築と日出、津久見と臼杵を統合し15署とする計画案を発表した。2012年4月からの実施を目指し、統合署はそれぞれ日出と臼杵の現庁舎を使い、杵築と津久見を幹部交番にする内容。県警は10月14日まで県民の意見を募っている。

 統合計画があるのは警察官29人の杵築と47人の日出、26人の津久見と39人の臼杵の4署。県警は、警察署でなくなる杵築は免許更新の事務手続きを、津久見には免許更新と火薬類運搬許可申請などの事務手続きをそれぞれ残し、幹部交番とする考え。県警は統合でパトカーの運用台数が増え、幹部交番と合わせるとパトロール時間が増えると説明。1署あたりの職員増で夜間の当直員の数も増やせ、事件事故に迅速に対応できるとしている。

 県警警務課によると、有識者8人でつくる「警察署等の配置のあり方を考える懇話会」が今年3月、隣接する小規模署を統合し警察体制の強化を図るよう本部長に答申した。17署のうち9署が警察官50人未満の小規模署で、計画案の4署以外は豊後高田、国東、玖珠、竹田、豊後大野の5署。

 県警は10月中に計画を決定し、今年度中に条例改正案を県議会に上程し、12年度からの実施を目指している。現在、10月14日まで県民の意見を募集している。意見は住所、氏名、電話番号を明記し、郵送(〒870・8502大分市大手町3の1の1)、ファクス(097・533・8051)、電子メール(s61200@pref.oita.jp)で県警本部警務課まで。

■杵築市長、杵築署存続を知事に要望

 杵築市の八坂恭介市長は13日、県庁を訪れ、広瀬勝貞県知事や坂井孝行県警本部長らに杵築署の存続を求める要望書を手渡した。同市総務課によると、八坂市長は「杵築署があってこそ、市民は安心感を覚える。幹部交番になると、警察官の人数が半減して不安」と訴えたという。

 要望書は市長、市議会議長、区長連合会長、市選出の県議の連名。