マナヅルも鳥インフル感染疑い…鹿児島・出水
読売新聞 12月23日(木)13時18分配信

 国内最大のツルの越冬地・鹿児島県出水市で高病原性鳥インフルエンザに感染したナベヅルが見つかった問題で、飛来したマナヅル1羽が鳥インフルエンザに感染している疑いがあることが23日、新たにわかった。

 出水市によると、21日朝、市のツル保護監視員が衰弱している絶滅危惧種のマナヅル1羽を発見し、保護した。23日に死んだため、簡易検査を2回実施したところ、1回、陽性反応が出た。24日にも検体を鳥取大へ送り、詳細な調査を行う。

 出水市では、19~22日の間に死んだ1羽が、強毒性の鳥インフルエンザウイルスに感染したことが判明。ほかに3羽から簡易検査で陽性反応が出ており、詳しい遺伝子検査をしている。
大阪地検前公判部長ら、懲戒処分へ
読売新聞 12月23日(木)16時9分配信

 大阪地検特捜部の証拠品改ざん・犯人隠避事件に絡み、法務省は、事件当時に同地検公判部長を務めていた谷岡賀美(よしみ)・大阪高検検事(54)ら2人を国家公務員法に基づく戒告の懲戒処分とする方針を固めた。

 最高検が24日に一連の事件の検証結果を公表するのに合わせ、処分する見通し。

 ほかに処分を受けるのは、国井弘樹・法務総合研究所教官(35)。同地検特捜部に所属していた国井検事は、同部元主任検事・前田恒彦被告(43)(証拠隠滅罪で起訴)から、郵便不正事件の証拠品のフロッピーディスク(FD)を改ざんしたと告げられながら、上司への報告が遅れたとして、10月に減給処分を受けており、2度目の処分となる。

 同省関係者らによると、谷岡前公判部長は1月末~2月、部下から、前田被告によってFDが書き換えられた可能性があると報告を受けたにもかかわらず、上司に報告しなかったことや、郵便不正事件で厚生労働省元局長・村木厚子さん(54)(無罪確定)の公判を前田被告に担当させたことが処分理由とされる見通し。

 一方、国井検事は郵便不正事件で不適切な取り調べを行い、取り調べた相手側から苦情を受けたにもかかわらず、上司に報告する義務を怠ったという。
「幸せ」尺度、開発本格化=研究会が提言へ―政府
時事通信 12月23日(木)14時9分配信

 国民の「幸福度」を測ろうとする政府の取り組みが本格化している。豊かさの代表的指標である国内総生産(GDP)で中国に追い越されようとしている中、多様な統計を駆使して満足度を捉え、政策立案に生かす試み。専門の研究会が来年6月までに具体的な測定方法の案を示す予定だが、人の幸せには「いろいろな側面がある」(内閣府の和田隆志政務官)だけに、議論は多岐にわたりそうだ。
 内閣府によると、経済指標を超えた尺度を求める動きは世界的に広がり始めている。ノーベル経済学賞受賞者らを集めてサルコジ仏大統領が設置した委員会は昨年、社会的発展を測る指標として幸福度の重要性を提言した。中国とインドに挟まれたブータンは既に「国民総幸福量」を指標として政策に活用。英国も幸福度の計測を検討中だ。
 国内で幸福度への注目が高まったのは、昨年9月の政権交代後だ。鳩山由紀夫前首相が、官民一体で公共サービスを担い、幸せを享受できる社会の実現を目指す「新しい公共」を提唱。菅直人首相は「最小不幸社会」を理念に掲げる。
 政府は今年6月、幸福度に関する統計の整備方針を「新成長戦略」に盛り込み、2020年までに「幸福感を引き上げる」との目標を掲げた。これを受けて内閣府は、経済学や社会学などの有識者らで構成する研究会(座長・山内直人阪大大学院教授)を設置し、22日に初会合を開いた。今後の議論では、諸外国や国際機関での取り組みを調べながら、日本特有の家族観なども考慮し、測定方法を開発する。 
<スキー連盟>鈴木会長選任は無効…評議員ら26人が提訴へ
毎日新聞 12月23日(木)2時32分配信

 全日本スキー連盟(SAJ)の今年10月の役員改選で選出手続きに不正があったとして、SAJの一部の評議員ら26人が24日、SAJを相手取り、鈴木洋一会長と会長が推薦した理事5人の地位不存在確認などを求め、東京地裁に提訴することが22日分かった。SAJは前回08年の役員改選でも同様の訴訟を起こされて敗訴し、当時の伊藤義郎会長らが辞任した経緯がある。

 訴状によると、SAJは10月17日、東京都内で評議員会を開き、秋田県スキー連盟会長で秋田県議会議員の鈴木氏を新会長に選任した。SAJの運営規則では、会長候補は役員選出委員会が選び、評議員会が承認することになっている。同日開かれた役員選出委員会(井上恵司委員長)は候補者を選べなかったが、評議員会は鈴木氏を候補者とし、採決を行った。評議員会には独自に会長を選ぶ権限がないことから、井上委員長ら原告は鈴木氏の会長選任は無効で、鈴木氏が推薦した5人の理事もその資格がないとしている。

 SAJは2年前の役員改選でも、役員選出委員会の推挙を経ずに伊藤氏を会長に選任した。一部の理事らが提訴し、1審でSAJが敗訴。2審では今年6月、理事の地位にないとされた7人のうち伊藤氏ら4人が辞任して和解が成立した。この訴訟でSAJ内に対立が生じた。今年の役員改選では反執行部派の候補者と執行部派の鈴木氏が立候補し、役員選出委員会で反執行部派の候補者が会長候補になったが、7月と10月の2度の評議員会では、この役員案が否決された。【立松敏幸】