元夫は小説家を目指していました。
私と別れた後、どこかのサイトから応募していて電子書籍化の話がありました。喜々として私にそれを連絡してきました。
全然おもしろくなく、途中で眠くなるものです。ところが元夫は、その小説を書きあげるのに徹夜続きで、入院したそうです。発達障害を指摘した精神病院に。そのことも自慢げに連絡してきたのです。
後になって連絡があった病院ではありません。
後で思い出したのは、アメーバニュースを見たからです。
その頃の元夫は私と別れ、新しい仕事を斡旋され介護職をしていました。到底元夫にできる仕事ではありません。人の気持ちを思いやることのできない人が、人の介護ができません。
小説は私に会う前から、趣味としてしていました。私と住むようになって、ネットで読めるのに全部プリントアウトして私に読むことを強要しました。
その頃私は仕事で朝から晩まで働いています。残りの時間を元夫が無駄遣いした分をどうやって補うかと悩む毎日です。道楽で書いた小説を読む時間も労力もありません。本はほどほど読みますが、面白いから読みたいんです。素人で評価もされない元夫の読みづらいプリントアウトなんて読みたくありません。
機嫌を損ねたくないので、「後で読むから」と言いました。でも何百枚を何作品も持っていました。
私の暮らすより前から宝物に持っていたと知った時は、あまりにも空想過ぎて怖くなりました。人と関わらないでできることがそれしかないのかと憐れみは感じましたが、それ以上深く関わりたくありません。なぜ結婚してしまったのか、後悔だらけです。
それは元夫に会う前に、ごく普通の男性との交際、離婚後も交際の中で誰一人として元夫のような人がいません。モラハラっぽい人はいても、人の気持ちがわからないまま私に強要し、それが愛情だ、もっと自分を愛せ金を出せ、そんな自分を恥ずかしいと思わない人は、何かどこか問題がある人です。
まったくいないわけじゃなく、子供部屋おじさんとなる人はその傾向が強いのだと思います。