浅倉卓也『桜待つ、あの本屋で』
世界のどこともわからない場所に、その本屋はある。店の前には神秘的な桜が一本たたずんでいて、なかでは少女と三毛猫がコーヒーを淹れながら次の客が来るのを待ちわびている。この店に来られるのは後悔や悲しみを抱えている人だけ。店と客をつなぐのは、一冊の本――桜の季節、そのページをめくったときに店への扉は開かれる。桜の季節に条件が合えば迷い込める本屋。その本にまつわるもういない会いたい人との過去に入り込める。最後の章は、震災で妻を亡くした小説家の娘。いきなり本屋にいる場面からスタート。なぜここにいるのか、いるための条件を何度も娘に繰り返す。忘れないでと。お父さんに伝えてと。そして出来上がった本、ということ。いい話だね。ところでこれハーパーコリンズ・ジャパンて出版社。世界第二位なんだって。ってサイトみたらハーレクインやら女子向けポルノばっか。そりゃ売れるわね。