私の職業は鍼灸師。
先日、患者さんにお灸していると、「ありがとうございます」という言葉が入ってきました。
もちろん患者さんは何も話していません。
ん?と思ったけれど、かまわず次の部位に移り、お灸をすえ始めました。
幾つかすえた時、そこの異常は取れました。
と思いましたが、今度は「ありがとうございます」が聞こえてきません。
誰に聞いているのか分かりませんが、「もういいですか」と尋ねると「まだまだ」と言います。
お灸を追加してすえてみました。
まもなく「ありがとうございます」がやってきました。
つまり私の診断力のさらに上に「ありがとうございます」があるということになります。
どこからか来たこの「ありがとうございます」は、心の奥底から湧き出てくる「感謝せずにはいられない!」 「ああー幸福だ!」という魂の喜びに他なりません。
湧き上る感謝のエネルギーは愛のエネルギーそのものであり、人が自分らしく生きていく上で欠かせません。
さて、このエネルギーを治療にどのように取り入れるかというと、
私は、奥底に手を差し込んだ状態で、各部位を対象に「ありがとうございます」と叫んでみます。
そうすると叫べない部分があります。
「ありがとうございます」という言葉が通り抜け、解き放たれた感覚になるまでそこを治療しています。
そして最後に全体としてあるいは空間的認識ではなくその人として対象を見ています。「これでいいですか?」と。
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