改めてTPP批判をしてみる。
さて、いよいよ日本の進むべき未来を決めると言っても過言ではない今回の衆議院選挙が近づいて参りました。
仕事の合間合間に色々と情報を集めておりますが、やはり特に地上波のワイドショーの内容がひどい・・。
先日のブログでも書きましたが、今回の選挙の争点は「TPPや原発・消費税」のような些末な政策論争では語れないと感じています。
ただ、メディアとしては伝えやすいのかなんなのかわかりませんが、この三点のみを表にして政党を比較するという作業に終始しております。
ならば土俵を合わせて考えてみようと思い、当初よりこのブログでも批判をしておりました「TPP」について改めて考えてみようと思います。
去年の2月に批判したブログ記事はコチラ
http://ameblo.jp/xusukex/entry-10789000488.html
TPPのテーマ「あらゆる分野での関税障壁を取り払う」この事がどの様なことを招くのか・・・。
関税障壁とは、海外が日本へ輸出入する時の障壁になる物事に幅広く適用されます。
例えば、書類。
今まで、日本語で取り交わされていた書類が、輸出入に際して障壁になると判断された場合、英語の書類になる可能性があります。
TPPは確かに今そうなる事を確約しているものではありませんが、一度たりともメディアでは危険性すら明かされていません。
そして、「ISDS条項」の存在。
Investor State Dispute Settlementの略です。
日本語に訳すと、「投資家と国家間での紛争解決のための条項」のような感じです。
具体的には、外国政府の不当な差別から自国企業を護るためのものですが、
これを悪用して海外ではいわゆる訴訟ビジネスが展開されています。
カナダでその一例があります。
環境に対する関心の高いカナダではある有害物質を含むガソリンの規制が厳しく、アメリカの輸出の障壁になっていました。
そこで、アメリカ側の企業がISDS条項を適用しこの障壁に対して訴訟を起こしました。
結果、なんとカナダ政府はこの輸入規制の撤廃とさらにアメリカの石油会社に対して1000万ドルの賠償を支払う事になったのです。
政府が払ったという事はもちろん巡り巡って国民の税金からという事でしょう・・・。
これは、簡単に言ってしまえば「一企業が外国国家の政策に対して干渉できる。」という事にほかなりません。
そしてもう一つ。「ラチェット規定」
これは「一度取り決めた貿易自由化ルールは見直せず後戻りは出来ません」という規定です。
日本には日本国の安全や富を護るため規制がたくさんあります。
食肉・医療・技術・エトセトラ・・・・。
この様な危険があるISDS条項やラチェット規定の存在を地上波では一切報道されていません・・・・。
本日、みのさんの番組で安倍総裁が生放送でこの事に言及しようとしましたが、どうにもあわててその発言を潰すような司会をしていました。
さて、この様なTPPを前向きに進めるとして、その時にちゃんと国益にかなう判断が出来る人がリーダーになっているか!?
「早く参加しないと日本は孤立する・・・」そんなその場しのぎだけでTPPに賛成している人達はちょっと信用に足らないかもしれませんね。
遅れを取らないようルール作りの交渉に参加するだけ・・・そんな事をすれば
てな事になりそうです。