現在、私が愛して恋してやまない漫画『鬼滅の刃』の作者さん、
「吾峠呼世晴さん」は創作に関して非常に個性的な感性の持ち主です。
作品に表れるその感性を誰でもがすぐに受け容れられる訳ではありません。
『鬼滅の刃』についても、
うちの夫は連載開始当初はそんなに好きではありませんでした。
夫の名誉のために付け加えますと、
今は私の『鬼滅の刃』愛より夫のそれの方が強いかも知れません。
私にしたところで、
吾峠呼世晴さんのデビュー作である読切作品、
「文殊史郎兄弟」を読んだ時には、
この作品が私の認識能力の範囲・限界を超えた次元に存在していたため、
「おえあういえおおあああああ???!!!!!」みたいな感じになって、
ただただ衝撃で、衝撃が強くて、衝撃が強すぎて、
自分の中に受け容れて、
面白いかとか好きだとか、理解・判断するのを放棄しました。
次の読切作品「肋骨さん」からは面白いと感じられるようになって、
3作目の読切作品「蠅庭のジグザグ」で完全にその感性の虜になりました。
つまり、吾峠呼世晴さんの作品を好きになるか否かは、
その独特の感性を受け容れられるかどうかにかかっていると思うのです。
私はその吾峠呼世晴さんの感性を受け容れる能力を、
「吾峠センス受容体」と呼んでいますが、
「吾峠センス受容体」が生まれつき備わっている人もいれば、
吾峠呼世晴さんの作品を摂取することによって受容体が発達する人、
その中でも発達の早い人と遅い人がいて、
一生「吾峠センス受容体」が生まれてこない人もいます。
夫は私よりは発達が遅いけど「吾峠センス受容体」の生じる人間だった訳で、
だから、『鬼滅の刃』の魅力を夫に熱弁し続けてよかったと思っています。
夫の弟くん(三男坊くん)は掲載誌の読者なんですけど、
夏に会った時には、『鬼滅の刃』は、
「好きじゃない。絵が古くさい。読んでない」と言っていたので、
次に会う時には1~3巻もしくは1~4巻を持っていって、
とりあえず読ませてみようと思っています。