横一列になっているOLたちの間を抜け俺は海岸線へと走り出した
手にはビールと柿の種
これは最後の一品でもう残ってはいない
関西限定の味で確か……と記憶を手繰っていると女の影がちらつく
さっきのOLたちだ
もう追いついてきやがった
道幅いっぱいに広がって歩く彼女たちは店先の商品をなぎ倒し通行人の肩をもいでいく
俺も彼女たちに追いつかれたらお終いだろう
セクハラだとかなんとか言われ簡易裁判でスッカラカンになり社会的信用も落ちる
俺は必死に走ったんだ
ビールと柿の種を撒き散らしながら
だって飲んでる暇も食べてる余裕もなかったんだ
そんな残骸も彼女たちには関係なく無にしてしまう
自然はこうやって再生されるのかな
全ては塵になり人がいなくなり環境に敏感な動植物が栄えるだろう
海はもうすぐだ