11月10日は「関数ドミノ」を観に行きました。
たまたまフライヤーを見たときに猛烈に気になって、何の予備知識もないまま勢いでチケットを取ったお芝居。
ドミノという存在がこの物語の鍵。
運が良い人=ドミノ
ドミノの願いはなんでも現実になるし、でもドミノ自身は自分がドミノであることを知らない。
非現実的な話のようで、観てるうちに「ドミノって本当にあるのかも…?」と思えてきました。
やたらと強運でなんでも上手くいってるように見える人というのは実際に居るだろうし。
運が良い人の裏では別のだれかが泣いてる、という描写にはハッとしたなあ。
―世界は欲望によって創られる。思いの強さが「奇跡」を起こす。
この短い文章にこの作品のすべてが詰まってますね。
ドミノという存在は選ばれるものではなくて自分の気持ち次第でもあるはず。
根っから卑屈な考え方しかできない人間は欲望自体も卑屈で、ドミノであったとしてもその力を有効に使いきれないかもしれない。願いが叶ってもたのしくないかもしれない。
明るく描くこともできそうなテーマなのに作品全体に漂う狂気と心地のいい違和感。
瀬戸康史くんはかわいい雰囲気の役柄のイメージが強かったけど、今回の作品では卑屈で嫌な奴にしか見えなくて、姿勢から負のオーラが出てた。当たり前だけど役者さんってすごい。
あと勝村政信さんは舞台に出てこられた瞬間にパッと場の雰囲気が変わったのがわかって、それほどまでに存在感のある役者さんを生で見るのははじめてだったので衝撃的。かっこよかった…!
普段の自分には無い考え方を突き付けられた作品でした。視野が広がった気がする。
映画やドラマもいいけど、舞台は1本見終えたあとの余韻が比較にならない!
また気になった舞台があれば積極的に観に行こうと思います。