蘇る鬼 | きりえるのてけとぉ夜話
目前の男
立ち振る舞い
吐く言葉 
一つ一つ
魂が震える
己が身に刻まれた
勝手な倫理と正義に
反する男の言葉
永き時
抑え続け
縛っていた鎖
切れ
爆炎の炎を上げる魂
突き動かされたる
両の拳
叩き付け響く机
共鳴する咆哮
拳を男に向ける
それだけは
かろうじて堪えた
やがて
落ち着きを取り戻し
右手首
僅かな痛みを感じるも
脆い体を意に介さず
歓喜が全身を駆け巡る
どうやら
これ以上
己を抑えるは
無理
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