http://digital.asahi.com/articles/ASG5Q7VY1G5QUCVL01N.html
というわけで、都庁で聞いてきました。答えていただいたのは東京都青少年・
治安対策本部総合対策部連絡調整担当課長・勝又一郎さんです。その前に
指定の手続きを説明しますと、学識者や出版関係者、保護者団体関係者などで
つくる都青少年健全育成審議会に都が図書を諮問し、その図書を
「指定すべき」と審議会が判断すれば、審議会の答申を受け都が指定する、という流れです。
私「どの部分が『不当に賛美・誇張』にあたるのですか?」
勝又さん「全体のストーリーからです。何をもって『不当に賛美・誇張』かは
人によってそれぞれ受け止め方が違います。簡単に言うと、このストーリーの中で
近親相姦をどういう風に描いているか、主人公たちがどういう風に思っているかを
健全審の委員の方々は見るのだと思います。『賛美する』ということは『いけないことだと思わない』ことですよね」
私「え?!」
勝又さん「こういうことをやってはいけないんだ、と。社会的に。社会的倫理として。
近親相姦とはよくないことなんだということを、ここに表現されているかどうかという
ところで健全審の判断が出たと思います。健全審としては、最近こういう本だけでなく
テレビとかで『妹もの』というのが結構あって『あまりそれはいい傾向ではない』とか
『これ(妹ぱら2)を、例えば妹がいる中高生の男の子が見た場合どのような影響を
受けるかと考えると怖い』といった意見が主なものでした」
私「健全審としては『よくないことだと表現されていない』ことにより『不当に賛美・誇張』にあたる、と判断した?」
勝又さん「その通りです。『当該性交等が社会的に是認されているものであるかのように
描写もしくは表現』という条例施行規則(第15条第2項第二号)にあたるということです」
取材の折、勝又さんはこの施行規則の該当箇所(指定図書類、指定映画等の基準)の
コピーを持ってきてくださって、第15条第2項第二号には黄色いマーカーで線が引いてありました。
私「パンフには、単に近親相姦の場面があるだけでは対象にならず『不当に賛美・誇張』
したものでなければならない、とあるので引っかかりました。『賛美』というのはやはり
『普通のセックスより近親相姦の方がいいぜ』と言いつのることではないんですか?」
勝又さん「取り方(受け取り方)でしょうね。それは、小原さんの意見ですよね?」
私「……。『悪いことだと描いていない』=『賛美』というのは、日本語の辞書に
何と載っているか考えても『そうなのか?』と思いますが」
勝又さん「そこは我々の判断ではないので」
ちなみに審議会でどんな意見のやりとりがあったかは、来月頭にもHPにアップされる議事録で読めるそうです。
「不当に賛美・誇張」が「よくないことだと表現されていない」にあたるのかどうかは、
「妹ぱら2」のようなマンガに対する好悪とは関係ないことです。
私は「それは条文の空文化である」と考えますが、人によって受け止め方は
それぞれでしょうからあとはこのコラムをお読みになったあなたが判断して下さい。
都庁の取材後に改めて「妹ぱら2」を読み返したところ、性交時に「おにいっ 最っ高だよぉっ」
というセリフがありまして、無理を言えばこれを近親相姦賛美と読めなくもありませんが、
「おにい」は日常の呼び名ですし、このレベルで賛美か否定かうんぬんを言うとなると、
主人公が妹と一緒に風呂に入ろうとして叱られるとか、風呂での兄の行為に妹が
「どうしてやめてくれないんですか」と言って後で夕食抜きの罰を与えるといった展開が
「近親相姦をいけないものとして描いている」にあたるんじゃないかという気もしてきます。
こういうこともあるので、本当は該当作を読んだ上で考えていただくのがいいんでしょうけど、
自主回収されてもう書店にはないそうです。
(抜粋。全文はソースにて) (以上本文より引用)
審議会は、条例と漫画の内容を適合で判断しておらず、自分達の感情で物事を決めています。「よくないことだと表現されていない」の部分に対する根拠が、この文章を読む限りでは不明確で、根拠を明示できていないのに不健全図書に指定するのは、おかしいです。全体のストーリーや社会的倫理で近親相姦はおかしいので、「不当に賛美・誇張にあたります」なんて、どう見ても説明不足です。抽象的な説明でなく、ここのシーンが違反していたと具体的な根拠を明示すべきです。
また、勝又氏は、人によって受け止め方が違うと主張しています。テレビとかで『妹もの』というのが結構あって『あまりそれはいい傾向ではない』とか『これ(妹ぱら2)を、例えば妹がいる中高生の男の子が見た場合どのような影響を受けるかと考えると怖い』といった意見が審議会で出ました。ただ、これって審議会の意見ですよね?勝又氏の主張に基づきますと、この漫画を読んだ後の受け取り方は人によって、違うはずです。審議会では、そう思った人がいた。たから不健全図書に指定したというのは早合点です。他の人が、審議会委員と同じ意見を持つとは限りません。もしかすれば、社会全体では、問題ないと思っている人の方が多い可能性もありえます。多様性があるといいながら、審議会の意見を押し付けている時点で、自己矛盾しているんですよね。自分たちの受け止め方が全てと思っていますので。
というわけで、都庁で聞いてきました。答えていただいたのは東京都青少年・
治安対策本部総合対策部連絡調整担当課長・勝又一郎さんです。その前に
指定の手続きを説明しますと、学識者や出版関係者、保護者団体関係者などで
つくる都青少年健全育成審議会に都が図書を諮問し、その図書を
「指定すべき」と審議会が判断すれば、審議会の答申を受け都が指定する、という流れです。
私「どの部分が『不当に賛美・誇張』にあたるのですか?」
勝又さん「全体のストーリーからです。何をもって『不当に賛美・誇張』かは
人によってそれぞれ受け止め方が違います。簡単に言うと、このストーリーの中で
近親相姦をどういう風に描いているか、主人公たちがどういう風に思っているかを
健全審の委員の方々は見るのだと思います。『賛美する』ということは『いけないことだと思わない』ことですよね」
私「え?!」
勝又さん「こういうことをやってはいけないんだ、と。社会的に。社会的倫理として。
近親相姦とはよくないことなんだということを、ここに表現されているかどうかという
ところで健全審の判断が出たと思います。健全審としては、最近こういう本だけでなく
テレビとかで『妹もの』というのが結構あって『あまりそれはいい傾向ではない』とか
『これ(妹ぱら2)を、例えば妹がいる中高生の男の子が見た場合どのような影響を
受けるかと考えると怖い』といった意見が主なものでした」
私「健全審としては『よくないことだと表現されていない』ことにより『不当に賛美・誇張』にあたる、と判断した?」
勝又さん「その通りです。『当該性交等が社会的に是認されているものであるかのように
描写もしくは表現』という条例施行規則(第15条第2項第二号)にあたるということです」
取材の折、勝又さんはこの施行規則の該当箇所(指定図書類、指定映画等の基準)の
コピーを持ってきてくださって、第15条第2項第二号には黄色いマーカーで線が引いてありました。
私「パンフには、単に近親相姦の場面があるだけでは対象にならず『不当に賛美・誇張』
したものでなければならない、とあるので引っかかりました。『賛美』というのはやはり
『普通のセックスより近親相姦の方がいいぜ』と言いつのることではないんですか?」
勝又さん「取り方(受け取り方)でしょうね。それは、小原さんの意見ですよね?」
私「……。『悪いことだと描いていない』=『賛美』というのは、日本語の辞書に
何と載っているか考えても『そうなのか?』と思いますが」
勝又さん「そこは我々の判断ではないので」
ちなみに審議会でどんな意見のやりとりがあったかは、来月頭にもHPにアップされる議事録で読めるそうです。
「不当に賛美・誇張」が「よくないことだと表現されていない」にあたるのかどうかは、
「妹ぱら2」のようなマンガに対する好悪とは関係ないことです。
私は「それは条文の空文化である」と考えますが、人によって受け止め方は
それぞれでしょうからあとはこのコラムをお読みになったあなたが判断して下さい。
都庁の取材後に改めて「妹ぱら2」を読み返したところ、性交時に「おにいっ 最っ高だよぉっ」
というセリフがありまして、無理を言えばこれを近親相姦賛美と読めなくもありませんが、
「おにい」は日常の呼び名ですし、このレベルで賛美か否定かうんぬんを言うとなると、
主人公が妹と一緒に風呂に入ろうとして叱られるとか、風呂での兄の行為に妹が
「どうしてやめてくれないんですか」と言って後で夕食抜きの罰を与えるといった展開が
「近親相姦をいけないものとして描いている」にあたるんじゃないかという気もしてきます。
こういうこともあるので、本当は該当作を読んだ上で考えていただくのがいいんでしょうけど、
自主回収されてもう書店にはないそうです。
(抜粋。全文はソースにて) (以上本文より引用)
審議会は、条例と漫画の内容を適合で判断しておらず、自分達の感情で物事を決めています。「よくないことだと表現されていない」の部分に対する根拠が、この文章を読む限りでは不明確で、根拠を明示できていないのに不健全図書に指定するのは、おかしいです。全体のストーリーや社会的倫理で近親相姦はおかしいので、「不当に賛美・誇張にあたります」なんて、どう見ても説明不足です。抽象的な説明でなく、ここのシーンが違反していたと具体的な根拠を明示すべきです。
また、勝又氏は、人によって受け止め方が違うと主張しています。テレビとかで『妹もの』というのが結構あって『あまりそれはいい傾向ではない』とか『これ(妹ぱら2)を、例えば妹がいる中高生の男の子が見た場合どのような影響を受けるかと考えると怖い』といった意見が審議会で出ました。ただ、これって審議会の意見ですよね?勝又氏の主張に基づきますと、この漫画を読んだ後の受け取り方は人によって、違うはずです。審議会では、そう思った人がいた。たから不健全図書に指定したというのは早合点です。他の人が、審議会委員と同じ意見を持つとは限りません。もしかすれば、社会全体では、問題ないと思っている人の方が多い可能性もありえます。多様性があるといいながら、審議会の意見を押し付けている時点で、自己矛盾しているんですよね。自分たちの受け止め方が全てと思っていますので。