どうも、久しぶりに虹を見て感動しています、
袋小路コウジです。
まず下地を念入りに薄く伸ばし肌のキメを揃える。
「まだまだコンシーラーのお世話にはならないわ」と自分に強く言い聞かせる。
そして、肌の天敵UV対策加工を施したファンデーションを少し厚めに塗り、
赤みのチークで妖艶さを醸し出す。
次は目モト。
マツゲをアップさせ、アイライナーをキリリと書く事で、
瞳の持つ強さと、自身の意志の強さをアピールする。
マスカラは塗りすぎないように軽目に付けるのが、大人の女性の身嗜み。
リップは淡いピンク、そしてグロスを重ね、熱い接吻を彷彿させるかのような厚い口唇。
眉は細目で上向きに、茶色でアクセントをきかす。
柔和さと洗練さの境界を決めるライン設定は、日々の訓練のもと、完璧に心得ている。
髪は軽くブラッシングする。
この暑さでアップにしようか迷ったが、風でなびかせて歩く姿を想像してそのままにしておいた。
◆参照例
※在りし日の武者小路コウジ
「私はあの人のために綺麗になるの。」
ガラ空きの女性専用車両の隣の、少し人込んだ一般車両のシルバーシートに堂々と座り、
時間と共に、色栄えして変化していく外観。
それが美しいかどうか、僕には判断できなかった。
年を重ねるにつれて、世の中の行き過ぎた無情さ、儚さ、悲しさの歪みが、
特に目に留まるようになった。
物事の善悪の見極めることの重要さ、いや、それをも超越した物事の本質は、
どんなに度がきつい眼鏡でも見えず、誰かが手を差し伸べて導くことさえも放棄したのだろうか。
僕はただただ電車女を見つめるしかなかった。

