恋してる


一分一秒、片時も休まず


この空、この景色、この空気


この世のすべてが儚く愛しい


今日の空は曇りだけど


太陽も隠れて見えないけれど


この空を見上げて思うのは、いつもとおんなじ


なんて偉大、なんて尊い


そして、なんて、遠いの




ねぇ、ひとつだけわがまま言わせて


ちっぽけでおくびょうなボクだけど


だからこそ大事な、大事なお願いなんだ


死が終わりで、始まりが誕生だとしよう


あなたの存在もその中のひとつだとしても


あなたの中の私たち、私たちの中のこの子たち


その中に流れる血の一滴一滴そのすべてが


あなたのせいで始まり終わるの


だから責任とってよ


あなただけは生きていて


いつか私たちの子供があなたなしでも生きてゆける
その日まで終わっちゃだめ


それが私たちを生んだあなたの責任


そしてそれは私たちも同じ


子供生んだら責任もとうね


ハローグッバイイエスタデイ


日はまたのぼりくりかえす
『おいどんの望み…。それは…。』

日々の妄念で常人とは比ぶるべくもない念を持つごん兵衛。
しかし、彼が自らの死に直面した時感じた生への執念は幽界における理(ことわり)を歪めるほど大きく…


『おいどんは…。そう!ナオン!!ナオンが欲しい!一見真面目そうに見えるナオンがビーストと化し、唾液がしたり落ちるのも構わず髪を振り乱し狂うナオン!束の間恥じらいを忘れたナオンが魅せるさながら獅子舞の如し躍動と嬌声!それは5.1chサラウンドを超え、アラストル界を過ぎ新たなる次元へ!ゲインを上げろ!歪んだって構わん!そう!おいどんが新時代の覇者!マニフェストはアラブを超えた第11婦人制度!ごん兵衛Japanがよりどり世界のWカップを総舐めするがよろし!』


ーそのまま、性への執念と置きかえられるものであった。


女神系美女(以後、女美)『無理(テラカオス)。』


女美『…と、言いたい所ですが、このまま逝かせたら、怨霊になるのは目に見えてます。一度だけchanceをあげましょう。もう一度現世に戻らせてあげます。Wカップは今後のあなたの努力次第です。どうしますか?ただし、相応の痛みを伴うことになりますが』


迷うべくもない、ごん兵衛は女美の提案をー


『おいどんは、生き返られるなら何だってする!カレー味のう○こでもう○こ味のカレーでもなんだってイケる口さ!!』





ー快く





女美『わかりました』





ー承諾した。





第2話
~『罪と罰』~
前編完


後編へと続く
世の中には色々な人間がいる。古今東西問わず人種や言語、思想や性格、性別、性癖…様々あるが、大雑把に大別すると次の二通りの人間に分かれる。

ーそう、痛い人間と痛くない人間だ。彼は正に非のうちどころもなくその前者であった。
すでに今年で12浪、すでに頭も地肌が見えるようになり浪人生というのも憚られる。予備校の守神と化し現代の生ける防人とさえ呼ばれる男。


ーそれがごん兵衛であった。


なぜ彼は此処まで落ちたのか…。それはこの予備校の立地条件にあった。
近くには女子大、そしてまたバスで5分も行けば女子高がある。


そう!この予備校は正に女の予備校とも呼ぶべき現代のOASIS、講師はバイトの女子大生、通う生徒はjkばかりという人一倍妄想癖の激しいごん兵衛にとっては正に遊廓と比ぶること能わじ…という環境なのである。

ごん兵衛は県外から毎日電車を三本乗り継ぎ1時間半かけてここに通っている。すでに大学に行く、という当初の目的は薄れ、手段が目的へと変わった時。ごん兵衛の中で常識という壁ははかなく、もろくも崩れ去った。



そんな生活を続けるごん兵衛であったが、ふと思った。

『おいどん、なんかやばくね?このまま人生を終えていいのか…』

きっと、その考えは正しい。正しいのだが、気付くのがあまりに遅すぎた。まるで水を吸いすぎたカップ麺。…もう一生バリカタになることはない。


と、その時一瞬空が光ったかと思うと、激しい轟音と共にごん兵衛の体躯に衝撃が走った。

『ぎゃあぁぁぁー!!』

体は青白く光り輝き、目は見開かれ、ガクガクと、そのフォルムはまるでLadyGaGaを思わせる動きを擁しながらその場へと崩れ落ちた。



世界が廻る、廻る、
まるで脳みそを手で直接かき混ぜられているよう、
すでに意識はない。夢か現実かもわからない、
真っ白い景色の中で、
ごん兵衛は飽くることのない頭痛と嘔吐感にまかせるがまま、
その身を地に臥した。



『オレは、死ぬのか…?3DテレビでABKのivを観る夢は志し半ばで終わるのか…。いや!死なぬ!死なぬぞう!第二のやまぐ○りこが現れるその日まで!ウォォ!オオァィィヤァァ!!』


ーごん兵衛は叫んだ力の限り、生涯で只一度の咆哮。彼の貪欲なまでの生への執着心が臨界点を超えた時、奇跡は起きた。


『ごん兵衛よ…ごん兵衛よ…聞こえますか…?』


ーあなたは…?
今一度世界が光に包まれたかと思うと、ごん兵衛の目の前に光輪を携えた女神系美女がいままさにその姿を現した。


『ごん兵衛、罪深き神の申し子よ。汝の生への飽くなき欲求が我を呼び出した。さぁ、あなたの望みはなんです?』

お、おいどんの望み…それは…





第一話 『奇跡への系譜』完

第二話『罪と罰』へ続く