卒園式。

小学校の入学式。

卒業式。

中学校の入学式。

卒業式。

高校の入学式。

卒業式。

運動会や発表会、授業参観。

その他もろもろ、学校のイベント。



あたしにはパパがいないから

母さんが一人で全部出席した。

あたしは、

寂しくなったり、

両親のいる友達がうらやましかったり

そんな風に思ったことは

一度もない。

それが普通で生きてきたから。

たくさんの愛情のおかげで

何の不自由もなく過ごしてこれたから。



けど、母さんからすれば、

入学式や卒業式に

両親で来る家庭が

うらやましかったに違いない。

あたしにはパパが必要って

思ったに違いない。

あたしの晴れ姿を

パパにも見せたかったって

思ったに違いない。



あたしは、

そんな母さんの気持ちを考えたら

寂しくなる。

母さんがそうやって言ったことが

ないからこそ。



母さんのために、

パパがいて欲しかった。

できれば近くに、

目に見える形で。

触ったら感覚がある感じで。





あたしのための家族じゃなくていい。

大切な母さんのための

大切な家族でありたい。


大切な誰かのための

大切な家族であって欲しい。


大切な誰かさんには

家族を大切にし続けてほしい。


だからね、

例えばの話ね。例えばよ。

あたしの好きな人にもし家族があったら。

あたしは、

決してその人から家族を奪ったりはしない。

その人の家族は絶対幸せじゃないといけない。

奥様も子どもも、

パパがいないから寂しいと

思っては、思わせては

絶対にいけない。




明日、人類が滅亡するとしたら、

あたしは最後の一日を

好きな人と過ごしたいと思うでしょう。

だけど

好きな人には

最後の一日は

家族と過ごして欲しいって願うよ。

だから、

僕には家族がいるからねって、

あたしに遠慮することなんか

ひとつもないよ。

電話が鳴ったって、

普通に出ていいんだよ。

入学式だって、

ちゃんと行かなきゃダメなんだよ。

パパ業務は

しっかりやり遂げないといけないんだよ。

パパ業務中は

あたしのことは忘れないといけないんだよ。




明日、人類が滅亡するとしたら

僕は君とは一緒にいれないからねって

もっともっと割り切っていいんだよ。

あたしは割り切ってるよ。

なぜか不思議と…割り切れてるよ。


あたしがあなたを好きなだけ…

いつだってあなたが望めば

そーゆーことにしとくことが

できるんだから。






でもね、

パパ業務が完了したら、

あたしにもただいまを言ってほしいな。






アタシハ

カゾクジャナイケレド、

アタシハ

ズット

アナタノカノジョ。

ヨ。









もし明日、

人類が滅亡するとしたら、

滅亡するまえに

一瞬、

あたしを思いだしてね。