2023年11月10日のJALエリアニュースの見出しには「JAC創立40周年を記念して 『JACフェスティバル in 奄美』を開催します」と載っていた。

 日時は2023年12月10日(日)10:00~15:00、場所は奄美空港JAC格納庫・奄美空港到着ロビー。

 ああ!ドルニエの格納庫!これに行けない私は次に期待するしかない!だったところが、11月17日のエリアニュースに私は嬉々となった。それには「JAC創立40周年企画 奄美群島のPRなどを目的に大阪・梅田で観光物産展を開催」と題され、日時は2023年11月20日(月)と21日(火)の両日11:00~19:00、場所は大阪梅田地下街ディアモール大阪内 ディーズスクエア。

 当然GOで、20日は午前と夕刻の2回行き、午前は部品販売にあったコンパスがSAABのものだったと聴き、夕刻は左記のことを教えてくれた機長へ過去のJACフェスティバル画像を見せに行った。21日も同様だったが、乗員と会えたのは午前のCAだけ。

 そこでの私はもはや業務連絡で、JAC 100回目搭乗がいつになるか判らず、且つ搭乗当日その旨を伝える予定であること。それから12月の奄美フェスティバルは欠席ということも。さらに、14年前のこの現場に於けるCA画像も示しておいた・・・2009年9月2日(水)、まさにこの場でJAC伊丹~屋久島就航イベントが催されていたのだ。

 

 1月30日、JACフェスティバル in 鹿児島の開催日時が発表され、日時は3月17日(日)の10:00~16:00。ITAMI空の市本祭2日目と被ってるやん・・・後者は1日目に行けるからええ。

 当初予想した開催場所は鹿児島空港JAC格納庫で、雨天ならターミナル~格納庫の徒歩移動が辛いところ。けれども実際は鹿児島空港ターミナルビル内(国内線、国際線)、JAC本社、JAC格納庫、フルフライトシミュレーター棟、鹿児島空港ランプ内で、ターミナルビル以外へは事前申込当選者が行ける所だ。

 よって事前申込をしていない私には雨風は関係無いが、大阪からそちらへ向かう時に空港悪天候の影響が出る可能性もあり、そちらが気になった。

 

 2024年3月17日午前8:19、JL2401便は曇天か雨天下の鹿児島空港10番スポットに停止。10:00まで2階ロビーで休むつもりだったが、準備の様子も気になって8:40には早くも1~2階を回り始めていた。

 本日私が見に行ける催しは1階のJACグッズ販売・整備加工品販売、2階の協賛企業物販・アーカイブや整備部品展、3階の折り紙ヒコーキ教室・ワークショップ(缶バッジ作り体験)・整備士体験~タイヤ転がし~・航空教室、国際線ターミナルの元ちとせさんSPECIAL LIVE・お楽しみ抽選会である。

 いっぽうシミュレーター体験・CA体験・JAC社内見学・空港ランプバスツアー&JAC格納庫見学は申し込んでいないのでパスだが、CA体験は3階Q400モックアップでの開催なのでちらりと見られそう。

 

 ところでオープニングセレモニーはやるのか?2013年12月のJACフェスティバルもターミナル開催で、その始まりは2階保安検査場横でのクリスマス音楽演奏だったが、果たして今回もそうであった。

 オープニングは10:00から副操縦士によるピアノ演奏、その後でCAとルリーが制服撮影会用スタンドの前に立って本日イベントの案内をアナウンス。

 この隣ではアーカイブ展示で、Do228・YS-11・SAAB340B・Q400の資料がこれでもかと目に飛び込んできて刺激的だ。開会前からここの準備を見ていた私は整備スタッフとCAに挨拶され、早くもJACトークが展開。

 CAが言うには2006年9月30日(土)のYSラストフライトが一番の思い出とのことだが、ここで判ったのは私も当該JN3806便に乗ったと思われていたこと!いやいや私は往路3807便の17Bに座っていたけれど復路3806便には乗ってません。往時は鹿児島行きYSラストの席を予約出来ず、沖永良部到着後はラストフライト離陸を見送り、後続のQ400で追いかけて鹿児島へという具合・・・と振り返れるのも今日の特徴である。

 

 1階グッズ販売会場ではJAC近況の話を聴き、3階ではタイヤ転がしを見て、ワークショップで40周年缶バッジをCAから頂戴し、それから折り紙ヒコーキ教室の指導員CAを見たらそれは私が知ってる方!当人が指導員だったとは初めて知った、というかこういう場面を見るも初めてだったが。

 隣の部屋では第1回航空教室が終了したところで、何人かが残って講師を担った機長の補講を受けていた。受講者にはJAL trico会員もおり、私も乗り込んで聴講へ。

 本日こちらへ来ているtrico会員で視認出来たのは私を除いて4名。けれども後の投稿を見たら、顔は判らなかったけれどあと何人かの会員が来ていたようだ。因みに私はtricoネームタグを掛けてすぐに「会員の大阪大井」が判るようにしているが、一部JACメンバーはそれを見る前に顔で私を大井と認識するのだ。

 

 Q400モックアップのCA体験コーナーにいるCAへ梅田の画像を見せよう。撮影画像に見入る当人、次の瞬間想定以上の反応が見られ「これ、梅田へ行った時!」。そのテンションの高まり・・・これほどインパクトが大きいものとは想像しなんだ。15年前のことだが、私としてはそれ程前という感じがしておらず、当該CAを目の前にすれば尚更なのじゃ。

 事前申し込み無しでも行ける航空教室へ行く前に2階を回る。物産販売では薩南諸島の話を聴き、朝から何度も来ているアーカイブ展ではドルニエ資料にやはり見入ってしまう。

 なおこのブースの向こうには「ありがとう日本の翼」横断幕も展示され、私の頭が2006年へと還っていく。いやもっとさかのぼる資料があり、JA8776ラストフライト時の写真まである。この時私も現場に居たのだが、画像を改めて見たら知り合いスタッフが写っており、この時おったんや~と2002年11月から21年半を経て気付いた。

 思えばJACフェスティバルでここまで歴史的なことをスタッフと話すのは、実は今回が私には初めてだ。このフェスティバルには私は2002・2010・2011・2012・2013・2017年の開催時に行っているが、アーカイブを見るのは今回の鹿児島開催が初めてで、さすれば昨夏でJAC搭乗歴25年を迎えた私が反応するのは必至だ。これに加えて今日は前から知るスタッフがおり、YS・SAAB・Q400が私の頭を飛び交う状況へと至る。

 

 2回目の航空教室は満席且つ立ち見客が出始める状況で、JACスタッフが椅子を持ち込んで対処に当たる。知人と私は最後列に座ったが増席によって後ろから2列目。前方ではパワーポイント画像を投影する準備が為され、定刻14:00にスタート。

 最初の演者は整備士。現在JAC社員は421人であること、歴代機種が紹介される。これらは全てプロペラ機でそれは何故かという整備士の問い掛けに、「滑走路の短さ故」と答えるのはtrico会員であった。そしてコストの件で、ATR42-600の機体価格は20億円、1Lで280m進めるという。

 整備士の仕事には「予防整備」「ライン整備」「ドック整備」があって、それから工具の紹介。デアイスブーツ関連の問い掛けがあり、ここでは私が挙手した。

 

 次はCAが登壇し、現行2機種の客室乗務体制について、JAC路線の長短、CAの1日等々の説明。え、人の第一印象は5~10秒で決まるやて~?それから「ゆういちろう」の紹介と救命胴衣着用体験。かつてJ-AIR機内ではミニオンやしまじろうが客室で見られたが、JACでもゆういちろうを置けば乗客に強いインパクトをもたらすであろうと思ったが、ゆういちろうは訓練に用いられるので営業便搭載(搭乗?)は不可か。

 機長の講義は1フライトの動画から始まり、その後鹿児島空港の特徴について。火山灰・霧・乱れる風・・・前2つは乗客にもお馴染みだ。環境への配慮として高高度で飛ぶ・左エンジンを止めてタキシング・経路ショートカットが挙げられ、スポットイン時に片方のプロペラが止まっていても片発で飛んできた訳に非ず。それからコックピットの変遷が紹介され、私も見たことのあるSAAB340Bは確かに電子パネルはあるけれど、ATRに比べたら限定的なのがここでよく判った。

 

 質疑応答では運航乗務員志望はTBSドラマの影響を受けたこと、桜島噴火情報はリアルタイムで入ってくること、同じATR42-600でもJACとHACでは就航地湿度の違い等から腐食箇所傾向が異なること、等々が回答された。

 上記の間、先程挙手したことから私のところへCAが40周年ステッカーを渡すべく歩み寄り、そして私へ「ドルニエ時代から乗られているとお聞きしました」。いやいやいや、私はJACのドルニエには乗っておりませぬ。どこでそんな話になったんや~!?

 日本エアコミューターDo228。1983年12月~1995年9月に運航。いっぽう私のJAC初搭乗は1998年7月、よってJACではDo228に乗っていないのだが、けれども壱岐国際航空にてJAC Do228初号機であるJA8835に4回乗っている。即ち一応JAC初号機に4回乗っている訳だが、これがCAへの伝達過程で変わっていったか!?

 

 本講座の終了は予定の1時間を超えて15:07。SAABの話が出たことから退出時に機長へこの画像を見せよう!2019年12月20日のSAAB340B公式ラストフライト鹿児島到着時のもので、機長は「乗られましたか!」と高揚。でもその後の白塗装復活には乗っていないことも言い忘れない。

 この後は国際線ターミナルでも催される元ちとせさんライブへ。ターミナルを出たら多くが国際線ターミナルへ向かい、同館内では赤いジャンパーを着たJACメンバーが客を会場へ案内。私には鹿児島空港国際線ターミナルは初入館であった。

 わ、観客が多い!ライブ後にある抽選会の抽選券配布は終了済み、椅子席はとっくに満席、それどころかステージのある2階には立ち見スペースもなくなってきており、私は3階且つ人垣後方から観覧することに。アーチストの姿が人の隙間から辛うじて見られる程度で、この際聴くほうに神経を集中させた。

 

 JACフェスティバルの特徴は地域性を前面に出していることだと思うのだが、今回もクライマックスでもあるこのライブでそれを再確認した。

 これが終わると帰りの客で館内がごった返ししそう、いや抽選会があるのでこの間に私は国際線ターミナルから脱出だ。という訳で国内線に戻り2階アーカイブ展示場へ行けば、その時は後片付けが始まっていた。CAへ楽しく過ごせたことの謝意を伝え、これを以って私の40周年記念のJACフェスティバル観覧を終える。

 

 2017年3月のATR42-600お披露目JACフェスティバルは格納庫開催。実機を真ん中辺りに置き、周りにステージ・グッズ販売・就航地物産販売・折り紙ヒコーキ教室・CA体験、かくして私の満足度は100%。Q400お披露目の2002年10月も同様だったように憶えている。

 2012年12月宮崎開催では航空大学校格納庫内でいろいろな催しがあるいっぽう、格納庫前にSAABを展示。2010年11月奄美格納庫開催では、庫内の実機展示はなかったけれど様々な催しがあり、また発着機を出来るだけ格納庫近くに駐機するように配慮されていた。

 いっぽう私が行った中での上記以外の2011年徳之島・2013年鹿児島そして今回は格納庫開催ではなく、事前申込当選者以外では実機は遠い、というもの。

 場所が格納庫でなく、実機が近くに無し。けれども、これら2点を除けば今回は他の格納庫開催と同じ。私は次善の策が取られたと解しているし、またターミナル内開催だったことから、格納庫と違ってWCがいろいろな所にあって過ごし易かったともいえる。

 

 さらに・・・これが今回最大の特長だったと思うのだが、ターミナル1~3階そして国際線ターミナルに赤いジャンパーを着たJACメンバーが多く配され、それぞれで様々な話を聴けた。「人材>機材」という私には、今回もまた満足度が高いものとなった。

 会話で出てくるドルニエ・YS・SAAB・Q400・ATR・・・JACメンバーとのやり取りを通じて自分史がよみがえったというものだ。

 しかしながら上記は私に関してであり、他の趣味者からすると実機と触れ合えるのが事前申込当選者のみというのは不満、または視覚的には地味なイベントに映ったかもしれない。

 どうすれば多くに機体の存在を感じさせられるか。思いつく1つに、送迎デッキでの航空教室を挙げる。運航乗務員がデッキにて、そこへ集う趣味人へ機材・運航等の解説を行うものである。既に大阪近辺では南紀白浜空港空の日やITAMI空の市スピンオフ企画で催されており、参加者はかなり満足していたように思える。でも雨天の際は・・・これから考えよう。

 ともあれこんなふうに振り返っていたら、次のJACフェスティバルへ向けて往時の画像をさらに準備したくなる。近い将来のその時は、「25年前の・・・」という台詞を私は連発するであろう。

 趣味歴が長くなれば「昨日・今日・明日」をより深く語れるのだ。