自転車で10分程度の距離なのに、なんだか我が家に入り浸る半居候がいる。
驚くほどに会話が成立しない。
相手の語彙力がレベル3。
「なんなん?」とか言う。
「え、なんなんって、逆になんなん?」と聞き返すと「逆にてなんなん?」と返ってくる。
なるほど判らん。
私は関西に住んだ事がないから「そんなん冗談やん」が判らん。
相手が真顔で「あんな、あんな、今日うち痩せた気がする」とか言う。
見た目的になにか変化があったわけではない。
だから「え?」と聞き返すと「痩せたやろ?」と言われる。
「いやいやいやいや、痩せてないし。ミリも変わってないし、つかその自信はどこから来た?」
「嘘やん!ほんま、痩せたって!今日うちめっちゃ仕事したし」
「……めっちゃって……まあ、普通だよね」
「ほんま、めっちゃって疲れてん! 暑いし! ほんま、絶対痩せた!」
暑いのは……まあ、みんな暑いと思う。
仕事は……社畜というレベルで仕事をしているわけでもなく、夕方には家に戻ってくるお仕事。
神経は多少使うかも知れないけど、肉体労働というわけでもない。
で、真顔。マジトーン。
困惑してると、数日後くらいに「冗談やん」と言われる。
マジかーーー。
冗談ってなんだろう。
判らぬ。
本日「健康診断結果貰ってきたけどわからん! 読んで!」と言われて、別に私も詳しいわけじゃないけど見てやった。
「貧血でな、立ちくらみすんねん! で、この特記事項なしってらなに? うちが自覚してないってらこと?」
「貧血? 数値的には至って問題なし、Aって書いてあるし……特記事項なしってのは、特に記すような事はないってこと」
「え、うち……ほら、身体弱いやん?」
「……ほう?」
「見て!目の下!ここ白いやん?」
「……いや?」
「いや!白いやん?朝とか真っ白なん」
「……でも別に異常はないよ、肝臓も至って健康」
「え、嘘! もう身体怠いし、頭痛なるし」
「……取り敢えず、ここ読める?」
「小さい字で書かれても、うちようわからんし、なんなん?なんて書いてあるん?」
「……端的にいうと食生活見直せデブ」
「えっ」
「脂質と体重が数値外、脂質B、BMIがC……コントロールしろってよ」
「どこどこ? 嘘、どこ?」
指差して一つずつ読ませたら「ほんまやん」とゲラゲラ笑いだす居候。
自称アレルギー体質で、敏感肌で、虚弱で、貧血な彼女の健康状態にはなんの問題もない。
驚くほどに。
「なんでなん?」
「思い込みだろ?」
「そやねん、うちアレルギー、めっちゃ重度やと思って検査したやん? 数値、4やってん……先生が『僕もアレルギーは酷くてね、6なんだけどね』とか言うてん。めっちゃマウント取ってくんの、なんなん」
「だから……思い込み」
「嘘やん、怖い」
「私はお前が怖い」
「うちもー!」
本当に会話が……成立しない……のだ。
本人、ゲラゲラ笑ってるけどね。
身体も心も鋼タイプだよ、お前は( *'罒'* )