昔に発売された作品なんだけど、ほとんどのおすすめの乙女ゲームリストに入っているぐらいの名作なので、思い切ってやってみようと思いました!
ストーリー
未来の2148年、すべての情報が情報局という機関に統制された日本が舞台となっている。普通の高校生活を送っていた主人公、瀬名ヒヨリと幼馴染の萬城トモセが突然に現れた謎の者に「アルカディア」という異世界に連れられてしまい、他に8人の男性に出会い、噂になっていた異世界配信でキャストとしてドラマを演じさせられることになる。
キャストの中に「プロデューサー」という異世界配信の責任者、いわゆる裏切り者が一人混ざっていています。プロデューサーを見つけ出して指名すれば、元の世界へ帰還する事ができるという。それに、ドラマを上手く演じ切れば、ポイントが貯まり、一定数に到達すれば、お願いを叶えることもできるし、ポイントが多ければプロデューサーを指名せずに帰還もお願いする事もできる。
攻略対象が9人で乙女ゲームの中には結構多いけど、共通√に比べて個別√はかなり短いので、30時間ぐらいでクリアできました。
ところで、2023年8月のBLOG(乙女ゲーム雑誌)では「カレが結婚を考えるとき」というスペシャルフィーチャーがあったんだけど、何人かの乙女ゲームキャラのインタビューが載っていたんです。その中にはシャレマニの一人がいて、そのせいか裏切り者を最初から察していたかも。。。その上、好奇心に負けて人気投票もうっかり見てしまい、裏切り者を二人に絞って、大当たりでした。という訳で、プレイする前にネットの情報を見ないことをおすすめします!
攻略順
私の乙女ゲームのプレイスタイルについてなんだけど、ポイントをまとめてみました。
- 攻略制限以外のキャラは、一番好きそうなキャラからプレイする
- エンドはベスト→グッド→ノーマル→バッドの順で回収する
- 一人の全てのエンドとスチルを回収してから次のキャラへ
- 公式のおすすめ順は基本的に無視。好きなキャラのルートを最初からプレイしたいし、真実もさっそく知りたいタイプです。それにしても、プレイ前とプレイ後の好きなキャラはいつも変わってしまうけどね(笑)。特に今作では完全に逆転されたような気がします!
今作では攻略を見ないでプレイするのがおすすめです。
私のプレイ順:好きそうなキャラから適当にやっていきました。攻略サイトに載っているおすすめ順はほぼ無視。
萬城トモセ
明瀬キョウヤ
獲端ケイト
茅ヶ裂マモル
射落ミズキ
双巳リョウイチ
陀宰メイ
凝部ソウタ
廃寺タクミ
真相
キャラクター
主人公(瀬名ヒヨリ)
高校2年生で年下の萬城トモセと一緒に下校していたところ、突然何者かに攫われ、異世界へ飛ばされてしまう。性格は純粋で皆を信じようとするいい子って感じ。でも、ルートによって言動が変わるし、偽善っぽい発言や行動も何度もあったので、ちょっと苦手でした。あるルートでは本当にナイーブすぎてイライラしていたし、いつも信じようとするけど疑ったり相手の行動を探ったりするので、偽善者であることを否めない。こういう矛盾なタイプってあまり好きになれないけど、周りを思って行動しようとするのが一つのいいところだったと思います。気持ちや信念をもう少しはっきりしていればなと思ったけど。
萬城トモセ
主人公の幼馴染のポジションという事で、攻略対象としては一番不利なキャラなんじゃないかなと思っていたんです。子供の頃から主人公と一緒にいたので、既に友達ゾーンに入っているのではと。今さら恋愛対象として見てもらうのがかなり難しそうだし。。。
性格は真面目で演劇部に入っているので、ドラマの演技が一番得意。最初から主人公が大好きで、他のやつに対する嫉妬を完全に表に出してしまう傾向もあって凄く面白かったです。他の皆には主人公への気持ちは見え見えなのに、本人には気持ちを中々伝えられず、主人公も知らないふり?という感じだったので、本当に不憫なんだなと思いました。真面目なキャラが好きなんだけど、嫉妬しやすいのが苦手なので、好きな順の下のほうに落ちてしました。
明瀬キョウヤ
明瀬が大好きでした!多くのアニメやRPGで出てくる主人公のように元気で正義感の強いキャラ。年齢のせいか多少子供っぽいところはあるものの、素直すぎるくらい物事をはっきり言うところや危機な状況の中に場を和ませるところが好きでした。スチルは他のキャラより糖度が高めで、主人公と年齢は近いからなのか、ザ・青春恋愛って感じの√だったと思います。皆との掛け合いが面白かったし、他のルートでも常に優しくて元気づけてくれる友達みたいな存在だったし、本当に暖かい存在でした!
獲端ケイト
怒り以外の感情はなさそうな獲端なんだけど、根が優しい。料理スキルがチェフ並みのレベルぐらいすごく上手なところとキツイ性格とのキャップがめっちゃ好きでした!彼の過去を知った時、態度や振る舞え方の説明がつくけど、ちょっと可哀想だな〜っと。難しい性格なので、どうやって恋愛まで発展するのか分からない刺激的な√って私の好みなんで、中々楽しめました。最初から主人公の事をあまりにも嫌がっていたようだし、暴言ばかりだったし。。。でも、恋愛までの発展が凄く丁寧に描かれていたので、√としては一番好きでした!
茅ヶ裂マモル
おっとりしていて王子様のように優しくて、ふわっとした感じ。ちょっと受け身っぽい印象だったので、正直にあまり期待しなかったかな。こういう優しいタイプって面白いことが出てきなさそうなので、さっさと終わっちゃおうという気持ちでプレイしちゃいました。でも、期待を超えたぐらい悪くはなかったです。私の好みではないにせよ、ストーリー的には色々分かるし、エンドやスチルも綺麗。でもいつ好きになったっけという感じのルートだったので、恋愛発展はあっさりって感じでした。
射落ミズキ
私の推しキャラが射落でございます!プレイ前には四番目だったのに、一番に昇進しました!アラサーの私なんだけど、高校生よりも大人のキャラの方が好みだし、あの声も最高の最高でした。女性か男性かどうか分からないミステリアスな雰囲気、性別ジョーク、綺麗な見た目やスマートな衣装、皆を助けるために情報収集や整理をする姿勢など、本当に魅了的!それに、カクテルを作っている姿も素敵でした。色々な事で詳しいので怪しそうに見えたけど、みんなに対しても同じ事を言えるかもしれない。糖度は他のルートより高かった感覚。
双巳リョウイチ
頼りになるお兄さんキャラで射落と同じように大人キャラの一人。他のキャラのルートでも優しくて、常に主人公の味方になっており、サポートしてくれたりする先輩のような立場。でも。。。今までプレイしてきた数多くの乙女ゲームの中に一番苦手なキャラでした。なぜかというと、この優しい面の下の裏が深すぎて、正直の言えばこれほど嫌いになったキャラ今までいなかったと思います。
このルートをクリアするだけが大変なぐらい、彼の言動や考え方が全然理解できなかったし、表裏も激しすぎ。それに、このルートの主人公の性格は他のルートと違い、妄想するばかりでって感じだったので、苦でしかなかった√でした。
陀宰メイ
個性の強いやつの中に一番普通の男性って感じで。空気を全く読めない凝部と違い、常に冷静で皆を気遣っていたり、主人公を励ましたりして、思いやりのあるキャラ。もっと個性的なキャラの方が好きななんだけど、優しい性格やツッコミが好きでした。他のルートでも主人公に対しては優しかったし、皆を陰から静かに支えてサポートしていて、優しいなと思いました!
萬城ほどではないけど、他のルートでは主人公にちょっかいを出そうとするやつを叱ったり止めたりするところも面白くて可愛かったです。一部のルートでは可哀想なところはあったけど、自分より他人の事を考えて行動するタイプからだったんじゃないかなと。でも気になったのは声の低さ。あまり聞き取れないぐらい音量が低かったのはなぜなんでしょうね。
凝部ソウタ
最初から一番怪しそうで発言がとんでもないぐらい気遣いなさすぎなんだけど、同じゲーマーとして多少共感していたので、好きなキャラの一人でした。性格は陀宰とは正反対で、ブラックジョークのようは発言が多くて空気をまったく読めない。考えも行動も分かりづらくて秘密が多そうなので、味方か裏切り者かを判別するのが難しかった。でも、彼の皮肉めいた発言や、陀宰の他に真面目な獲端や萬城との掛け合いが面白かったです。頻繁に叱られている可愛い子って感じ。
廃寺タクミ
ショタキャラが苦手なので最後に回したけど、ストーリー的には最後で良かったと思います。ドラマでは完全に棒読みで全員の中に一番下手なんだけど、それなりにやっていけるし、子供という言い訳で主人公にベタベタするし、小学生なのに皆と同年代に見えるし、怪しいところがめっちゃ多かった。でも、彼の真実を知ると色んなことが明けらかになるので、√としてはすごく良かったです。幼い言動や顔が好みとは正反対なので、好きな順ではあまり変わらなかったです。
プレイ前の好きな順:萬城トモセ>明瀬キョウヤ> 獲端ケイト>射落ミズキ>陀宰メイ>凝部ソウタ>茅ヶ裂マモル>双巳リョウイチ>廃寺タクミ
プレイ後の好きな順:射落ミズキ>明瀬キョウヤ>獲端ケイト>陀宰メイ>凝部ソウタ>萬城トモセ>茅ヶ裂マモル>廃寺タクミ>>>>>>>双巳リョウイチ
システム
簡潔に言えば、可もなく不可もなし。他の乙女ゲームとはあまり変わらないけど、ボタンの割り当てを変更できないのが一番不便なところでした。ゲーム内から操作方法を確認できないので、どうやってバッグログを見るのかさっぱり分からなくて、調べてみたらゲームを開始する前の画面から説明書に書いてあります。Lステックを↑に倒すか、画面を↑にスワイプするかでバックログを見れるけど、慣れない操作方です。
フロウチャートは一応あるけど、分かりにくくてまったく使わなかったんです。なんとためにあったんだろうね。。。
選択肢までのスキップはないけど、スキップ機能が割と速い。でも、章の終わりや選択肢を選んだ後、スキップモードが解除されるので、いちいち再開するのがちょっと面倒でした。
音声に関しては、声が大きいキャラ(獲端)と小さくてあまり聞こえない(陀宰)キャラの音量の差が大きくて不思議。陀宰の声が低すぎて聞きとるのが精一杯だったけど、いつも怒鳴っている獲端の声は耳が痛くなるぐらい大きかったんで、謎でした。
糖度
糖度は極めて低かったと思います。キスシーン1つぐらい純粋な学園恋愛って感じ。まあ学生だし、ストーリー重視でもあるので仕方がないかもしれないね。ピオフィオーレやオランピアソワレのような糖度の高い作品をプレイしたい方にはおすすめできないけど、糖度をあまり気にしないなら楽しめると思います。
スチルとイラスト
各キャラには10枚、共通スチルもあるけど分差はほぼなし。適切な数でハッピーエンドのスチルも素敵でした。個人的にこのアートスタイルは好みという訳ではないけど、悪くはなかったと思います。
総評
良かった点
ストーリーがこの作品の一番良いところだったと思います。異世界配信、裏切り者、謎のドラマや未来の日本など、どれも凄く面白くて、ストーリー重視の作品やミステリー要素が好きな方にはぜひおすすめしたい作品です。
攻略対象は多いけど、個別ルートが割と短いのでサクサク進められる。キャラの性格も様々で全員が怪しい事をするので、誰が裏切り者なのか推測しながらプレイするのが本作の楽しみの一つだと思います!
プレイ時間は大体30時間;共通は役6時間、個別ルートは2〜3時間。エンドは1種類しかない場合が多いので攻略は簡単。乙女ゲームの初心者やバッドエンドが苦手な方にはおすすめです。
欠点
個人的にピオフィやオラソワレのように糖度の高い作品や大人・社会人のキャラの方が好みなので、シャレマニは私のトップ5には入らないかな。色々な乙女ゲームをプレイしてみたいので、学園ものはたまにプレイするけど、やはり糖度の低さが自分には合わなかった。それに、主人公のたまにあった偽善っぽい言動が個人的に苦手でした。でも、糖度よりストーリー重視の作品を探しているなら、きっと楽しめると思います!
エンドは二人以外に種類は基本一つしかないので、選択肢の意味はあまり感じなかったんです。格キャラにはグッドエンドとバッドエンド、せめて2種類があれば良かったなと思います。
操作:
- 操作ボタンの割り当てを変更できないのがちょっと不便。
- ゲーム内からボタン操作を確認できない。
- スキップ機能は速かったけど、章の終わりや選択肢を選んだ後には解除される。
まとめ
この方にはおすすめする
- エンドは基本一種類しかないので、攻略は簡単
- ストーリー重視の作品が好き
- ミステリー要素が好き
- バッドエンド、流血や暴力などの過激な描写が苦手
- 学園物が好き
- サクサクと進みたい方
- 糖度が苦手な方
- 攻略対象は多い方がいい方
おすすめできない方:
- 糖度の高い作品が好きな方
- バッドエンドやメリハリが欲しい方
- 長い共通ルートが苦手な方
おすすめ度:4星
ストーリー:5星
キャラクター:4星
糖度:2星
スチル:3星
世界観:4.5星
音楽:4星
システム:2星
長さ:30時間前後
難易度:1星