雇用・利子および貨幣の一般理論 J.M. Keynes | 夜半の月

夜半の月

常ならむ 此の世と言えど あまりにも 想いはただに 夜半の月とは【自作】

徒然なるままに、医療や法律や経済や和歌などや音楽や映画やツーリングやエビアクアリウムについて書いて行こうと想います。研究者の目から見ての大学や受験についても書きます。

インド総督府で経済運営をしながら実証分析して構築された理論で有る。本書の中心命題は「好況の度合いを制限しても(山を低くしても)大恐慌(クレパス)を防止する事」その為に特殊条件下で無いと成立しない古典派経済学の「セーの法則」を理論的に否定して、インフレギャップを利用した公共投資を財源は好況になれば減資出来る国債による不況脱出策と利子を利用して貨幣流通の流速調整と貨幣量調整で好況を維持する方策を提示しながらIMFGATT体制や社会福祉の拡充と労働組合や立法規制で非自発的失業を分析して賃金上昇政策や雇用安定化によるリスクコントロールシステムの整備を示唆する事で公共投資の乗数効果を最大限に高めるように提示して来る。
これらが示唆する事は今の新古典派経済学者や自民党政府がやっている事は全て無駄で不況脱出は無理だと云う事だ。
現代社会はケインズが作ったのだ。
ケインズ理論に則ったキチンとした政策と制度構築をしないと時間のかかる不完全な神の見えざる手に委ねていては好況になる訳は無い。大恐慌は口を開けて待っている。
ケインジアンやニューケインジアンはケインズの正統派では無く提唱する政策や存在自体に意味が無い。
満足度:★★★★★