地方では、自分の子供を地域のトップ校に入れることを
究極の目標としている方がたくさんいます。

こういう方々は、トップ校に入れば難関大学も大丈夫、
と何故か根拠のない自信を密かに持っているようです。

トップ校にめでたく合格した場合、
親子で大喜びして、
これから薔薇色の高校生活だね、
難関大学も問題ないね、
と子供をミスリードする親が今も昔も多く見受けられます。

で、こういう親子の多くは
高校に入って初めて驚きます。
何て優秀な生徒が多いんだと。
難関大学合格は容易くないぞと。

難関大学に合格する生徒って
もともとトップ校合格を目標としてないんです。
高校受験時から大学合格を見据えているんです。

私の県では塾の追跡調査で、
トップ高校入学時点で高校3年間の学校内序列(上位層)は
ある程度決まってしまっているデータがあります。

それでも、うちの子は優秀だから順位を上げていける、
難関大学も大丈夫って、しばらくは思い続けるんですね。

その思いが間違いだということは、
トップ校の状況を皮膚感覚でわかる子供が先に気がつきます。

親は当面気がつきません。
なので、子供の高校名を周りに積極的に発信していきます。
自分の子は優秀なんだということを知ってもらうために。
(意図的ではないんでしょうが)

そうすると親の期待と子供の成績とのギャップがずっと続いて、
気がつくと大学受験が終わってしまいます。

ああ、せっかくトップ校に行ったのに
この程度の大学にしか合格できなかったんだ、
と親子で強いトラウマをずっと抱えます。
そして、変なプライドから大学名を周囲に言えなくなるんです。

世間での、高校の高い序列から、大学の低い序列へとランクダウン、
これを周りに知られたくないんですね。

親の子自慢は百害あって一理なしです。

地道に子供の幸せだけを考えて親は黒子に徹するべきと思います。