夜空ノムコウ | 星垂れて平野闊く 月湧いて大江流る

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【2016.8.4.の記事の再掲載です】

 

 昨日、京都の高台寺で開かれている「百鬼夜行展」で、妖怪の絵巻物の他、地獄極楽絵図を見てきたのですが、屏風の前に座っていたら泣けてきました。
 「だって、こうじゃないと納得できないよな」って昔の人の心の叫びが伝わったような気がしたんです。
 (屏風絵を描いたのは現代の作家、絵の舞台も現代ですが)

 裸の亡者が引っ立てられてきて、閻魔大王の浄玻璃鏡で自分が生前に犯した(恐らくは誰にも知られることはなかったのであろう)殺人行為を見せられている場面が圧巻でした。
 以前から、「幽☆遊☆白書」の話ばかりしていますが、あの漫画に出てくる「黒の章」というアイテムを思い出しました。
 人間界・魔界(妖怪が住んでいる)・霊界(人間が死んだ後に行く所。地獄なども含まれる。閻魔大王やその息子や部下たちなど、霊界の住人もいる)という三つの世界が存在する、というのが漫画の基本設定です。
 その霊界の極秘資料が「黒の章」というビデオテープです。内容は、歴史上人類が犯してきた残虐行為を延々と何万時間も記録したという極めておぞましいものです。

 

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 その「黒の章」を盗み出して観た一人の人間の青年の葛藤から、悲劇的な戦いが始まる、というのが物語後半の筋書きです。

 浄玻璃鏡に表される古典的な発想をビデオテープという現代文明の利器と結びつける作者の冨樫義博さんは文字通りの鬼才だと思いました。
 (ビデオテープも二十年後の今からすれば既に古いですが)

 「対象側には全く認識不可能でも、ある倫理的基準を持つ人ならぬ何者かが、人には不可能な方法で観察し、全て記録している」
 ってゾッとしますよね。

 

-------(再掲載以上)

 

 主人公のようなおバカな不良中学生にこんな洞察力があるわけないだろう、と昔思ったなあ。今でも思ってますけど。

 あ~でもどうやろ。意外とこういうスレた子の方がこういうこと言うかも知れない。

 

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 そもそも、そんなもんわざわざ霊界の極秘資料を盗み出して観んでも歴史で習うし、映画とか小説とかいくらでもあるだろ、って話なんですが。

 漫画なのでそういうことはツッコんじゃだめですね。

 

 このエピソード群は「黒の章」を盗んだ青年の名前を取って「仙水編」とも呼ばれますが(連載期間1993-94頃)、その直後のオウム真理教一味の到来(地下鉄サリン事件、1995)を予言したような不穏で黙示的な物語でした。

 

 

終わりの日来たり 御子は現れ
御栄えの内に 世を裁きたもう
滅びの火は燃え 畏れは来たると
聖書(みふみ)は記す

終わりのラッパの音 鳴り響きなば
死にし者目覚め 主の前に立つ
いのち受けし者 御力によりて
とこしえに生きん

いのちの書(ふみ)には 世にありし日に
為せしその業を 全て記され
鏡の如くに 思いと業とを
映して示す

我が罪のために 苦しみし主よ
我が名を御書(みふみ)に 記したまえや
イエスこそ悪魔に 打ち勝ちし君と
我堅く信ず

主イエス・キリストよ 裁きの君よ
我らの畏れに 目を留めたまえ
主よ疾く来たりて 全ての悪より
贖いたまえ



教会讃美歌135番
NUM (seishonikka.org)