菊も育てる MAY です。
2011年5月、とっつぁん(父)の逝去に伴い経験した記録です。
ご臨終:■おくるひび。お葬式:■おくりび。遺品片付:■それから。
まだまだいろいろありました。
■■⑱ ゲゲゲ。
地域の小さなお墓場では、会う人同士、挨拶をする。
年配の方は「ご苦労さま。偉いね。」と声をかけてくださる。
お仏花はやっぱり菊かな。
庭で育てて節約しよう。
なんて考えながら家のお墓に近づくと
○「あら~。MAYちゃん~」と、呼ぶ声が。
斜め向かいのお墓にお参りに来た、○さんだった。
ご主人が亡くなってから
スイミングと、朝晩のお墓参りを日課にしている
ちっちゃくて可愛くて元気なおばぁちゃんなのだ。
○「親孝行な娘を持って、とっつぁんは幸せね
浄土真宗の法事も色々あるのよ。
報恩講とか。お取り越しとか。
わからないことは何でもおばちゃんに聞いてね」
M「はい。ありがとうございます。」
○「おばちゃんはね…おばちゃんはね…」
ここから。お話の始まり、始まり~。
延々と続いて終わらないのが玉に瑕(キズ)。
夏の夕方お墓に寄って、偶然お会いした事がある。
そしたら
○「夕方はめったに人に会わないから嬉しいわ~」と
お話が始まって帰れなくなってしまった。
どんどんどんどん暗くなる。
○「おばちゃんはね、もっと遅い時間にも来たことがあるのよ。
ここは電気があるから。平気でしょ?」
M「そ。そうですね…。(けっこう暗いですよ…)」
お墓ですから。
お化け屋敷っていうか。
肝だめしじゃないんだから。
暗闇の中、墓石に囲まれて話をするのは。ちょっと…。
夜のお墓に髪が長くて頬のこけた私が
ローソクに照らされて立ってるっていうのは…。
他人が見たら怖いだろうな…。
私だって見たくない…
それ以来、夕方のお墓には近づかないことにした。
そんなこんなで。その日も話は止まらない。
昼間だったけど
あいづちを打ちながら、帰るタイミングを計っていると
他の人が○さんに挨拶をした。
今だ!
M「あの、それじゃぁ…。お先に失礼します。」
○「そう。じゃあね。体に気をつけるのよ。」
M「はい。ありがとうございます。」
○「おばちゃんはね、体がね…」
やばいやばいやばいやばい。心を鬼にして帰りました。
つづく ■⑲ ソファにソソ。
ゲゲゲ なこともあるものです。びすた~り、びすた~り。