2021年に入り、新型コロナ感染症の影響で自宅でのネット(特にパソコン)利用者が多くなった。コロナの影響が続く限り、この傾向は増えるであろう。
自宅にtp-linkの【Archer A2600 Pro】を設置し、解説。
以下はtp-linkのホームページには公開されていない私が独自に調査した詳細情報も記載している。
ちなみにこの機種のAmazon販売モデルは【Archer A10 Pro】。縦置きスタンドが別売りの分だけの違いはあるが中身は全く同じ。
この【Archer A2600 Pro】(Archer A10 Pro)の主な特徴だが、
国内メーカー(Buffalo・NEC・i/oデータなど)ではすでに対応が進んでいる、
IPoE (正式にはIPv4 over IPv6)の6つの方式に対応している。
<MAP-E>方式
v6プラス・IPv6オプション・OCNバーチャルコネクト
<DS-Lite>方式
transix・クロスパス・v6コネクト(メーカー動作確認はないが可能)
また、セットアップを簡単にするための、スマートフォン用アプリ
【TP-Link Tether】が利用できる。
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これは初期設定の基本は良いが、細かな設定はできないので初心者用という感じ。
更にユーザーアカウント設定が必要(中国メーカーなので私は登録する事には少し抵抗があるが)。このため原則はWebブラウザで初期ルーター用IPアドレス
<192.168.0.1>
にアクセスして設定する事をお勧めする。
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まずは【IPv4 over IPv6】接続の特徴を解説。
① 配線してルーター電源を入れると、約5分でルーター側のインターネット設定は完了。あとはWi-Fi設定で利用可能。ルーター管理画面にログインすると、すでに設定が終わっている。ただし、何か変だ。
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どうやら、【MAP-E方式】では、<OCNバーチャルコネクト>も<IPv6オプション(Biglobe)>もすべて<v6プラス>という設定になるようだ。
ずいぶん大雑把だ・・・。
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自宅はOCNバーチャルコネクトだが、
VDSL(上り下り最大100Mbps)環境下で以下の結果
24時間ほぼ同じで、かなりいい数値で安定している。
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② PlayStation4との合性はよく、<NATタイプ2>で利用可能。上り速度も他社ルーターよりかなり良いようだ。
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同一ネットワーク上にあるプリンターとの接続は全く問題なし。プリンターのWiF接続をしたら、パソコンやiOS端末は自動で認識した。
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以下最も気をつけるべき点。
<ひかりTVどこでも>と<v6プラスモード>との併用はできない。色々設定を試したがどうやらできない仕様のようだ。
<v6プラスモード>でひかりTVを視聴する唯一の手段として、以下のように<ひかりTVチューナー>を接続したLANポートを<IPTV>ポートに切り替え、その機能を有効にする事が必須項目になる。
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ただし、その代償として<IPTV>ポートはIPv4(NAT機能)がOFFになり、宅内のネットワーク機器との相互接続ができなくなるようだ。
ST-4500のIPv4アドレスを確認してようやく原因がわかった。
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本来は<IPTV>をONにせず、IPv6の設定で
<IPv6パススルー>を選択したいところだが、<v6プラスモード>ではその項目がなくなる。
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このことから、【Archer A2600 Pro】で利用する時の注意として、
①【v6プラスモード】+【ひかりTV】
→接続可。ただし【ひかりTVどこでも】などDLNA機能は不可。
② 【v6プラスモード】+【ひかりTV for docomo】
→ DLNA機能含め、利用不可。
という結果である。
【ひかりTV for docomo】ユーザーは特に注意!
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今度はPPPoE接続の特徴を解説。
PPPoE接続方法は10年以上前から使われてきた方法だ。
もちろんルーター管理画面で
認証ID(接続ID)
認証パスワード(接続パスワード)
の入力が設定時に必須となる。
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通信速度だが、OCNバーチャルコネクトと比較しても
混雑している時間を除けば以下のようにほぼ同じ。
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<v6プラスモード>で問題があった
【ひかりTVどこでも】や【ひかりTV for docomo】の問題だが、【PPPoEモード】なら以下の設定で全く問題ないことがわかっている。
まず、<IPTV>は無効のままにする。
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今度は<IPv6>設定で、<パススルー>を選択して保存。
※設定完了後、
① Archer A2600 Proの再起動
② ひかりTVチューナー(ドコモテレビターミナル)の再起動
を実施すれば、問題なく視聴できるようになる。
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その他PlayStation4、プリンターなど接続制限はなし。
PPPoEは従来から利用されていた接続方法なので、どのサービスを利用するにも機能制限はない。
設定の手間と混雑時の速度低下さえ目をつむれば、一番良い選択なのかもしれない。
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まとめ
Archer A2600 Proは、以下のようになる。
A、ネット・ゲーム・動画・スマート家電などの一般利用で、ひかりTV(ひかりTV for docomo )を利用しないユーザーは
【v6プラスモード】【DS-Liteモード】を推奨。
B、ひかりTV for docomo・VPN・サーバー利用などのユーザーは
【PPPoEモード】での利用限定。
※【v6プラスモード】や【DS-Liteモード】と【PPPoEモード】のどちらも利用できるISPは、OCN・ぷらら・WAKWAK・Biglobe・@nifty・ドコモnetなど。
どちらか一方しか利用できないのは、GMOとくとくBB・DTI・hi-ho・excite・エディオンネット・@tcom・IC-NETなど。
Wi-Fi5対応機器としてはWi-Fiの長時間安定性は抜群。WPA3にも対応しておりセキュリティ機能も良い。
外部アンテナが長くて見た目に好みが分かれるところだが、縦置きスタンド設置の上アンテナを宅内環境に合わせて向きを可変できるので、かなり広範囲に電波が届く。【Archer A2600 Pro】は、2階建などの一戸建てユーザーにはおすすめである。
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【Archer A2600 Pro】は、なんと国内メーカーでもNEC製しかできなかった
ひかりTVチューナーをWi-Fi接続して長時間視聴可能であることがわかった。
【PPPoEモード】限定ではあるが、以下に紹介。
<スタンド付モデル>
<スタンドなしモデル>