最近はどこのショップでも腕時計の販売価格が同じだと思いませんか？
家電量販店でも、ネットショップでも、多くのショップは値引き額・ポイントバックが同じです。
家電量販店といえば、昔はこのイラストのようなイメージでしたよね。
グランドセイコーは昨年すべてのお店で値引きなしでの販売になりました。
セイコーのコアショップ限定モデル、オリエントの限定モデルなども値引きなし・10%ポイントバックに決められているようです。
本日の記事は、以前アスティアさんのブログ記事に書き込ませていただいたコメントを再考してみたものです。
私のこの記事には多くの憶測や噂話が含まれています。予めご了承のうえお読みください。
価格維持の仕組み
メーカーがどのように腕時計の販売価格を維持しているのか。
１つは直営店（またはそれに近い形態）のみで販売すること。
スイスの某有名ブランドがこれに当たります。自分たちでしか売らないのですから価格は自由に設定できますよね。
もう１つはメーカーが在庫リスクを負って販売価格を指示すること。
今回はこちらの仕組みについて考えてみます。
独占禁止法の判例
ショップで売れ残った製品はメーカーが引き取って、ショップに一切の負担をかけない。
この販売方式なら販売価格はショップではなくメーカーが決めることができます。
これが独占禁止法違反にはならないことは、公正取引委員会のページで解説されてます。
1 メーカーによる小売業者への販売価格の指示：公正取引委員会
https://www.jftc.go.jp/dk/soudanjirei/h29/h28nendomokuji/h28nendo01.html
X社が，商品売れ残りのリスク等を自ら負うことを前提として，小売業者に対して家電製品Aの販売価格を指示することは，独占禁止法上問題となるものではない。
グランドセイコーが値引きなし、コアショップ限定モデルが10%ポイントバックまでで統一されているのは、この販売方式なのだと思われます。（憶測です）
価格統制の利点
どこのショップでも同一価格であることの利点。
１つはメーカーにとってそのブランドの価値を上げる、維持できること。
安売りによるイメージダウンは避けることができます。ただし消費者がついてくるかどうかの見極めは重要です。
もう１つは小売店の保護。
近場のショップで製品を確認しても、価格comなどで調べて一番安いネットショップで購入。
これでは地方の小売店は生き残れません。
価格統制は力の弱い小売店を守る意味もありそうです。（憶測です）
それでも販売数を確保できない小売店は仕方なく契約を切られてしまうようですね。（噂話です）
大量に販売できる家電量販店と、数が捌けない小売店では、１本あたりの販売奨励金を変えることでバランスを取っているのでしょうか。（憶測です）
価格統制の問題点
自由経済はどこにいったんだ！
しかし海外では正規店が堂々とプレ値で売っていたり、正規店による抱き合わせ販売などの話も聞いたことがあります。（噂話です）
自由経済も行き過ぎると不自由さが現れてきます。
販売期間を決めた一種の委託販売ですから、その期間をすぎると製品はメーカーに戻ってきます。
戻ってきた製品は、各地のアウトレット（セイコー、シチズン、カシオ）やリファービッシュ（エプソン）で再販されているのでしょう。（憶測です）
リファービッシュには再調整品なども含まれます。
おじさんもアウトレットに行ったり、リファービッシュを紹介したりしていますが、製品やブランドの価値を下げてないの？と思うことがありますね。
消費者として
どこのショップでも同価格という流れが良いのか、これはとても難しいですね。
消費者としてはすこしでも安く買いたい、安いショップを探したい。
しかし数量限定品などは販売前の予約で売り切れることもあります。
評価の高い製品は初回出荷時に購入できないと数ヶ月待ちになることも。
販売価格が同じだと、「安いところが見つからないし、どこでも良いから買っちゃおう」と思わされて危険なのです。
今年の腕時計です。
ショップ同一価格
- ORIENTSTAR DIVER1964 RK-AU0501B
- ORIENT KAMASU2 RN-AA0811E
- CITIZEN PROMASTER NB6021
ショップ独自の割引価格
- CITIZEN COLLECTION NB1050-59A
- SEIKO PRESAGE SARX095
- KING SEIKO SDKS005