その後、彼らを襲ったのは平成不況による就職氷河期でした。
1990年代後半は就職氷河期であったことは前回も述べましたが、この割を食ったのは私立大生だったりします。
もちろん、大学生の8割近く(当時)は私立大生なので、彼らが割を食うのは当然と言えば当然なのですが、それにしてももう少しどうにかならなかったのか?と思うのは私だけでしょうか?
バブル期に偏差値が急上昇した「大東亜帝国」レベルの私立大ならまだ分かります。
急速な膨張に、就職実績が追いつかなかった中で不景気が襲ったのですから。
この時期の就職氷河期は、関西であれば「関関同立」、関東なら「MARCH」レベルの大学にまで多大な影響を及ぼしたのです。
当時は、このレベルの私立大でも、多くの学生が正社員の就職に失敗し、優秀な非正規社員は大体MARCHか関関同立出身である、とまで言われるほど就職氷河期世代の悲しさを物語っています。
が、よくよく考えてください。
バブルの頃には、彼らの多くは東証一部上場の企業に就職していました。
それが出来たのは、好景気だったこともありますが、何よりも昔から多くの卒業生が社内でも活躍していたからこそ、企業は彼らを多く採用していた訳です。
それが不景気1つで採用しなくなった、と考えると、いかに企業が新卒採用で有名私立大を都合良く使っていたかが、よーく分かると思います。
好景気の時期には多く採用し、不景気になればほとんど採用しない。それが企業の有名私立大に対する採用方法のようです。
次回に続きます。