「ラクス様、本当に綺麗。」ルナは頬に手をあて、
「やっぱり憧れるなぁ、お嫁さんになるの。」メイリンはとろんとした目をして、
同時にうっとりと溜息を漏らした。
2人は向き合った顔でくすっと笑った。
ルナとメイリンはキラとラクス、プラントからの参列者の警護が任務、
ではあるがそれは付随的なものであり、
招待客としてレセプションに参加していた。
ラクスの気遣いからであった。
任務に追われる日々の年頃の乙女たちは、
羽を伸ばして楽しんだ。
ルナの黒いミニスカートのドレスは、
スラリと伸びた手足やスレンダーな体を際立たせていた。
メイリンのピンクのドレスからは豊かな胸がのぞき、
やわらかな曲線美を描いていた。
2人の美しさは会場に華を添えてた。
テラスから会場を見渡し、メイリンは口を尖らせた。
「でもいいよね、お姉ちゃんは。ちゃんと相手いるでしょ。私なんか・・・。」
「いるっていっても、シンはまだ子どもっぽいところあるし。今は結婚なんて。」
「シンがお姉ちゃんの弟に見えることあるもん、時々。」
くすくす笑いながらメイリンがからかう。
「えー?もぅ。
でも、シンにはもうちょっと大人になってもらわないとっ。」
と、ルナはウェイターからグラスを受け取った。
「あ、お姉ちゃん、それお酒!」
「いいのっ。私達は正式な、招待客よっ!」ツンとしたルナを見て
「う~ん。」メイリンは不安げな顔をした。
「今日は休暇だしっ♪」ルナのウインクで、
「だよねっ。よーっし、私もっ。」メイリンもグラスを取った。
「キラとラクス様に。」「私たちに。」
「乾杯!」
グラスを唇に近づけたその時、ルナとメイリンの背後から声が飛んだ。
「貴様ら仕事しろ・・・っ!」
2人は目を合わせばつが悪そうに呟いた。
「隊長・・・。」
振り向いた先には特務隊隊長イザークとディアッカがいた。
「おい、ルナ。シンは何処で何をやっているっ。」
不機嫌な顔から威圧的な重力が増す。
「はい、知りません、探します、失礼します。」
ルナは早々に切り上げると「行こっ、メイリン。」と目配せをした。
「あのっ、シンにも伝えますっ。」
後ろ向きになったメイリンが言い終える前に、ルナはメイリンの腕を引っ張って行った。
テラスに残された、口も付けられていない2つのグラスを見て
ディアッカは苦笑した。
「あんなにきつく言わなくても良かったんじゃない?
あいつらにとっては久々の休暇なんだし。」
ふっと笑ってイザークはグラスを取った。
「これで飲めるだろう、今日は。俺はワインに目がないんでね。」
やれやれ、とディアッカもグラスを取った。