手術当日の朝。

主治医が同意書持参で手術の説明に来てくれた。

起き上がるのも辛いので、寝転んだまま説明を聞き、署名をした。


車椅子で手術室へ移動する。

本人確認や、看護師同士の引き継ぎ事項など、淡々と進む。


感慨深くなることも無く、

感傷的になることも無く、

ふわっと手術台に横になり、硬膜外麻酔をさして、その後直ぐに全身麻酔でストンと記憶が飛んだ。




 ぐぅぐぅふとん1ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん2ふとん3


家族の声で目が覚めた。

うすらぼんやりしていたが、後から聞いた話ではしっかりと会話していたらしい。

何を話したのかは覚えていない。


ICUにて一晩過ごす。

一般病棟と違い、機械の音があちこちから聞こえるのと、隣のベッドの人が大声で看護師さんや当直医師に悪態ついてたので、ほぼ眠れず…。


巾着に入った硬膜外麻酔は自分でボタンを押して投薬して良いとのこと。 一定時間が過ぎないとボタンは押せない仕組みらしい。


室内が明るくなり、起床時間になった。

どうやらICUは混雑しているらしく、昼迄に一般病棟へ移動するらしい。


担当看護師さん2人うさぎオッドアイ猫がかりで、大急ぎで準備してくれた。

身体を拭き、オムツ交換し、パジャマを着替え、ストーマパウチ交換。

点滴含め、身体から4本程管が出ているので、全てに時間がかかる。


うさぎ「ストーマ、かわいいね!」

オッドアイ猫「ホントだ!かわいいよ〜!」と、

予想の斜め上からカワイイを連発され、思わず笑ってしまった。


人工肛門という響きに、もっとプラスチック製で機械的な排出口だと勝手に想像してたので、

内臓丸出しのフォルムで少々驚いた。

事前に調べて知ってはいたが、実際に見ると生々しい。


造設直後なので、まだストーマは腫れているらしい。腫れが治まると梅干しサイズになるそうな。

ストーマに名前を付ける人も居るそうなので、「スモモ」と名付けた。

そんな大きさと色合いだった。

正直可愛くは無いニコニコ


そっか、大腸摘出したんだ。

とにかくキズが痛ぇ。

まだ現実味がない。

3Dの体験型アトラクションに居る気分。


ある日の出張めし。
味噌カツ丼ときしめん