2022.6 夫が中国広州に赴任
2022.7 私とむすこも渡航し帯同
むすこ
3歳, ローカルスクールから転園し、インターナショナルスクール(年少相当)通園中
わたし
80后, 新卒から働いている会社を帯同休職中
帰国子女(北京、シンガポール)
駐在(北京)
帯同(ソウル、広州)
馬車馬のように働いた20代から一転、30代は育休を含めて半分以上会社を休むのんびりライフスタイルで行きます
テーマ【幼稚園のこと】で広州の幼稚園選びの参考情報をまとめています
高いインターvs.安いローカル
※初めにことわっておくと、インターと比較して相対的に安いですが、ローカルやローカルインターの学費も決して日本と比べて安くはないです
幼稚園の費用は、大体以下の項目が発生します:
- 受験料
- 入学一時金(入学金、制服等の購入)
- 保育料
- スクールバス利用料
- 給食費
幼稚園によって、保育料に給食も含まれたり、他にも追加費用があったりしますが、大物はこれくらい
学費の差は人件費の差?
学費の差は、どこから来るのでしょうか…?
補助金の有無、カリキュラムや使用教材の違い、施設への設備投資等…あらゆるパーツでの違いが積みあがって学費の差が生まれています
そのなかでも、わたしが個人的に考える最大のファクターは、
人件費
だと思います
生徒の数に対して、
- 英語ネイティブ(外国籍)の先生の数
- サポートスタッフの数
この2つの要素が、大きく影響していると思います
こどもの生活に直接かかわるところでは、
- 担任(主任、副担任)
- 生活老師、アーイー(着替えや食事などのサポート)
- 科目別専任講師(音楽、体育、アートなど)
- スクールバス同乗者
- 用務員
など、多くの大人が幼稚園の運営にかかわっています
担任は、インターでも、100%英語ネイティブの先生だけ、ということはまずないです
例えば外国籍1名のHomeroom teacherに対して、英語を話すAssistant teacher(中国籍や香港籍)で構成されます
(ローカルでは、英語ネイティブの先生がつかないクラスもあります)
英語ネイティブの先生というのは、当然欧米出身の方が多いわけです
欧米出身の駐在員(or現地採用)が多い会社を想像してみれば、当然コストが高くなることは想像がつきます
生活老師、アーイー(お手伝いさん)は、日本の幼稚園や保育園にもサポートスタッフさんがいますが、そのイメージです
クラスに1-2名ついて、生徒の生活面のサポートをします
(ちなみに、アメリカンスクールは、こどもの自立を促すため、生活老師をおかないそうです)
人件費の差が生む体験の違い
ローカル、インター両方を経験したに通わせている実感として、人件費の差は、英語学習環境の質と生徒のケアの手厚さに影響を与えていると思います
英語を学ぶならネイティブの先生に学んだ方がいい
これは誰しもが持っている感覚だと思うのですが、自然な英会話を身につけるなら、ネイティブの先生の方がいいと思います
中国人の子どもなら中華系のノンネイティブの先生と英語を学習するメリットもあると思いますが、訛りやアクセントは必ず影響を受けることになります
ただ、担任の先生がネイティブだからより英語が身につく、ということはないとも感じています
英語の上達には、
英語以外の言語を使う環境が限られていること
がより重要で、
- 生徒の多様性
(母国語が中国語以外の、英語圏や外国籍の家庭がどれだけいるか) - 日本人クラスメイトの有無
先生ではなく生徒側の構成要素の方がより重要だったりします
(これについてはまた別の記事でわたしの考えや研究を紹介したいと思っています)
先生やスタッフ1人あたりの業務範囲がかなり違う
幼稚園には裏方的な業務がたくさんあります
- 玩具・遊具の消毒
- 清掃
- 給食、おやつの配膳
- こどもたちの写真や動画撮影と配信
- スクールバス付き添い
そして、率直に、中国の小さい子は手がかかる
日本だと、自分の身の回りのことをできるようにしよう、というのが幼稚園への就園準備だと思いますが、
中国や中華系の子たちは、おばあちゃんやお手伝いさんが面倒をみていたりするので、日本のこどもほどには自分でやる、という意識がないことが多いです
(もちろん、中国の子の方がオムツが早くとれる傾向にある、とか知能・運動面では発達が早い部分もあるので、中国の子が遅れているという意味ではありません)
だから、結構お世話に時間がとられるんですよね
アメリカンスクールのように、あえてクラスにお世話係をおかない、というスタイルもありますが、それでも、裏方のスタッフがいて、遊具の消毒や配膳等をサポートしています
生徒数に対する担任の先生の数だけでなく、その先生たちの業務範囲がどこまでか、というのもポイントです
むすこが通っていたローカルスクールは1クラス16-17名の生徒に対して、
- 主担任1名
- 副担任1名
- 生活老師1名
- 教室内の消毒、清掃や整理整頓
- 食事の配膳
- スクールバスの付き添い
なども全て先生たちで分担されていて、結構お忙しい&負担が大きい様子でした
ここまで書いて、わたしが
教師の質が違うと言いたいわけではない
ことが伝わっていればいいな、と思います
正直、日本人が通っている幼稚園は、インターであれローカルであれ、教育熱心で富裕な家庭じゃないと払えない学費で、先生も設備も生徒も一定の均質化された水準に達していると思います
ローカルの幼稚園の先生も、志があり、学歴があり、経験がある先生が多い
一方でインターの先生は、幼児教育の専門家もいれば、縁があって広州で働いている、というユニークな経歴の方もいる
ただ、実態として
- 英語ネイティブと中華系ローカルの英語スピーカーではコストが全く違う
- 生徒数に対して先生とスタッフの業務分掌と配置人数が学校によって全く違う
これらが人件費の違いとして学費の差に反映されている
そして、結果的に英語学習環境や、先生のこどもとの関わり合い方に影響を与えているのだと考えています
我が家は、英語を身につけさせたい!といった言語環境に対するこだわりがないので最初はローカル幼稚園を選びました
通う中で、担任の先生には心に余裕がある状態でむすこやこどもたちの教育に集中してもらいたい、という気持ちが強くなり、それは夫とわたしの日本にいた時からの共通の価値観だったので、より先生とサポートスタッフの役割分担がはっきりしている幼稚園に転園しました
ローカルとインター両方に通った感覚として、先生ひとりひとりの幼児教育に対する知識、経験や子どもへの接し方は、学費ほどの差はない、とわたしは思います