木内昇「占」を読みました。 | 往く川の流れ

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占い師・小蘭のブログです

「占(うら)」木内昇・著


今回はこちらをご紹介します。

鏡リュウジ先生が書評を書かれたという小説で、今年の1月に出た新刊です。
小説新潮に掲載されていたものが単行本になりました。
占い師としてもとても興味の湧く作品でしたので、早速図書館で借りました。

最初の「時追町の卜い師」は新潮社のサイトで無料で読めました。

https://www.shinchosha.co.jp/ura/

この一編を読んだだけで作品に引き込まれ、まず図書館で借りて読んでみたんです。

私は、最近読む速度が遅くなっていて、いわゆる積ん読本が多いのですが、どこの作品は一気に読めました。

一気に読むどころか、中に気になるところがいくつも出てきて、もう一度読んじゃったりして(笑) 

事前にレビューを読んでいてある程度のお話の予習はしていましたが、改めて読むと、作品をつなぐ「糸」を感じます。

7編の短編が一つ一つの珠でその珠が1本の糸で大きな一つの長編になってるように感じました。

この作品の登場人物の中で一番好きなのは「宵町祠の喰い師」の綾子です。
自分もちょっと前までは人間関係に悩んでいたことがあって、まさに綾子状態の頃がありました。占い師を始める前なんですけど…。

自分があるグループの代表をしてたんですけど、それを降りて新しい代表に任せたんです。

私が築き上げたグループという自負というか奢り高ぶりがありました。

なので、私がやってきたやり方を覆されたときはなんというか…疎外感を覚えました。

任せたんだから放っておいたほうがよかったのに…


その時にこれを読んでたらよかったなあなんて思いました。

そして気のせいかもしれないけど、「宵待祠の喰い師」に出てくる綾子の同級生「安江」は、桐子の叔母じゃないかと思ってしまう。

 

それとキャラクターではなく、お話に感涙してしまったのは「頓田町の聞奇館」。

夫婦の理想の姿かも…と思うと自然に涙出てしまいました。

この作品のヒロインが今のオタク女子みたいなのもちょっとくすっとしてしまったw
 

一番堪えたのは「深山町の双六堂」。どんでん返しがかなりずしりと来ました。

後は杣子の占いの文言が、よく言われる「占い師のいうことなんて誰にでもあてはまることを言っている」パターンで、読みながら苦笑せざるを得ませんでした(笑)

占いジプシーとか、納得できる答えを求めて同じ占い師に通う女性とか、木内先生、よくわかってらっしゃる!

また、大工のお仕事にも詳しいように感じましたが、お知り合いに建築関係の方がいらっしゃるのかしら


ともかく、とても面白く読みました。
ドラマ化しても良いくらい。

今回は図書館で借りましたが、手元に置いておきたい本の1つ。
いつでも読みたいので文庫になればいいのになあ。

 

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