フェイト「ブログ再開の最初のエントリーになるけど、何を扱うの?」

なのは「んー、個人的に気に入っている金九の取調調書ネタを再掲して、量刑についてPolalisさんからの指摘を受けた修正をしておきたいんだけどね」

はやて「そうなんや?Polっちから指摘あったんや?」

なのは「うん。大明律の取扱についてね。たしかによく考えてみたら指摘の通りなんだよねぇ」

フェイト「じゃ、量刑についての解釈とか変わってくるの?」

なのは「影響は無いよ。だけど、どこに焦点を当てて言及するかは少し考え直さなきゃね、って感じ」

フェイト「よかった」

なのは「もし論旨に影響するような重大な瑕疵なら今回取り上げて修正してるよw というわけで今回はそっちは触れないの」

はやて「ほな、何を見るん?」

なのは「そうだね。以前ツイッターで、在日朝鮮人の生活保護と北朝鮮帰国事業の関係についてこんなまとめを見たの」

のいほい @noiehoie さんが語った 北朝鮮帰国事業と生活保護の関わり合いその他

フェイト「なのはちゃん、これって…」

はやて「触れたらアカン子やwww」

なのは「正直ね、かなり恣意的な史料に依拠した言説が展開されていたから、作者の把握している情報のまとめも兼ねて、終戦後の在日朝鮮人に対する生活保護について、以下の通りつぶやいてまとめてみたの」

noiehoieの終戦後の在日朝鮮人の生活保護と北朝鮮帰国事業に関する見解への疑義

フェイト「ってことは、今回も再掲と言えば再掲モノになるんだね」

なのは「そうだね、じゃ、森田芳夫『在日朝鮮人処遇の推移と現状』(1955 法務研究所「法務研究報告書」第43集3号所収所)と国会の議事録を見ながらまとめ直していくよ」

はやて「森田の著作は基本やもんなぁ」

なのは「まず、戦後の在日朝鮮人に対する生活保護の適用については、1950(昭和25)年5月20日の厚生事務次官から都道府県知事宛の社発第46号「新生活保護法の施行に関する件」という文書があってね。そこで「平和条約発効前は日本国民の概念に入る上に、また保護請求権は選挙権のような政治的色彩がそれ自体としてなく、かつその行使を排除することは、死を要求する結果ともなることが考慮」されるとして適用を受けたの」

フェイト「参政権と違って、政治的な意味が薄いからセーフっていうことだね」

なのは「そうだね。で、1952年のSF条約発効後、つまり日本の独立が回復して在日朝鮮人が名実ともに「外国人」になるあとの準用については、1952(昭和27)年4月17日、参議院外務・法務連合委員会で岡田宗司っていう議員が「従前日本に在住しておつて、そして貧困なるが故にずつと生活保護法の適用を受けていたという人についてはこれを継続するという、こういう意味なんですね」という質問をしているの」

はやて「質問相手は誰なん?」

なのは「鈴木一入国管理庁長官だよ。で、鈴木は「未来永劫に生活保護法をずつと適用して行くと、それほど強いことを言つておるわけではないのでございますが、ここ暫らくはその扶助を受けるようにしたい、そういうふうに考えております」って回答しているの」

フェイト「SF条約後も継続するけど、あくまでも暫定的処置って話なんだね」

なのは「基本的には、朝鮮半島の正式政権との国交回復がきちんとできたら、その本国政府と在外国民である在日朝鮮人との問題になってくるはずだしね。岡田の質問の前に鈴木は「今日貧困者になるようになつたことについて、日本政府としてその外国人にどういう対策を持つかというお尋ねと思いますが、これは外国人が貧困者になつたということについての対策といたしましては、外国人であります以上は、その本国政府が第一に面倒を見ることが第一点かと思いますが、特に朝鮮人のようなすでに長いこと日本におつたというような人たちを考慮に入れますれば、そういう人たちに対しまして日本政府といたしましても生活保護法を外国人にも適用を許して行く、当然適用すべきではございませんけれども、適用のほうを考慮して行くというようなことも考えられますし、なお、その他社会施設、厚生施設等も、十分援助のできる面におきましては援助して行くということが当然であると思われます」って言ってるし」

はやて「先のことは考えてへんかったいうんとは(ちゃ)うんやね」

なのは「岡田は続けて「まあ日韓会談でそういう話をするということになりますれば、当然日本側ではまあ未来永劫ではないが、生活保護法を適用するという態度で臨んでおる。そうすれば厚生省との間に話合いがついていなければならんと思うのですが、外務省はつけないで臨んでいるのですか。石原さんどうです、その点」と外務省がわに質問するの」

フェイト「そっか。生活保護は厚生省の管轄だもんね」

なのは「すると石原幹市郎外務政務次官が「これは生活保護法を外国人にそのまま適用するということは、この法の建前上できないわけでありますが、そういう趣旨で先ほど長官が申上げましたような趣旨で臨もうということにつきましては、厚生省とも話合いを終えまして、大体或る程度の予算措置も考えられておるようであります」と回答したの」

はやて「外務省への根回しもでけとるんやな。原則として外国人に生活保護は適用でけへんけど、暫定的に適用するみたいな理解で一致しとるんやね」

フェイト「原則から外れた措置なのに、在日朝鮮人やシンパの人は人道的措置とか旧植民地民への高配とは言わないよね。ま、当然の特別措置だと思っているのかもしれないけど」

なのは「たしかに戦後処理の一環として当然の特例だ、と言えなくもないけどね。じゃ、今回はここまでにするね」