『日本薬局方』表示以外の「メディカルグレード」などと言う「アロマ」などありません。

アロマってなんですか?(笑)

商品名でごまかされないで欲しい。

 

医療従事者であるならばこそ、アロマテラピーで使用される精油についてきちんと学んでほしい。

精油の化学など、本当の有機化学の世界から見たら端っこのちっちゃい範囲です。

正直、そこだけ学べばいいんです!

 

植物の中に存在している香気成分は、薬学部の方はご承知の通り揮発性芳香性の有機化合物の一種です。

シキミ酸回路やメバロン酸回路などを経由して生成されます。

植物の体内に存在している時の濃度とほぼ同等なハーブ(フレッシュ/ドライ)を使用するのであれば、あまりトラブルは起こりにくいかもしれませんが、それでも、トラブルがあり、ハーブ療法における禁忌事項については、コミッションEで精査されている事をご承知なのではないでしょうか?

一般的に「精油」と呼んでいる揮発性の香気成分は、抽出(収油)されたものは自然界に存在する形よりも高濃度に凝縮されます。

 

また、一般的に「精油」と呼んでいるものが、かならずしも「エッセンシャルオイル」ではない事も知ってください。

エッセンシャルオイルとは、水蒸気蒸留法を用いて得られたことを意味しています。

それ以外のものは、レジノイド、アブソリュート、コンクリート、チンキ(ティンクチャ―)などなど、別の呼び方がされています。100%植物から抽出(収油)したと言っても、抽出方法が違えば、エッセンシャルオイルではないのです。

逆説的に言えば、エッセンシャルオイルでなければ精油ではないという事はありません。

 

だからこそ、その小さな遮光瓶の中の親油性の液体が「ナニモノ」であるのか?をきちんと調べてください。

構成成分の比率がどのくらいなければいけないという事でもありません。

もちろん、テルペン類にはテルペン類のメリットデメリット、アルデヒド類にはアルデヒド類のメリットデメリット、フェノール類には…と、あります。

外皮に使おうとするときにフェノール類やアルデヒド類が多い精油を原液塗布するなど、医療従事者が医療として行うフランスでもいたしません。

だから、その構成成分がナニモノであるのか?は、用法用量を見定める為には必要な情報なのです。

 

一般名で「ユーカリ」と書かれていても、オーストラリア原産のユーカリ種族は何百種と存在します。

そして、それが本当にアロマテラピーとして利用されている「ユーカリ」であったとしても、1,8-シネオール含有量は大きく変わります。

1,8-シネオールは、アロマテラピーの学習の中では(正しい有機化学ではないと思う)オキサイド類とカテゴライズされ、長期多量に使用すると神経毒性(神経に障害が出る)があるとされています。

長期多量とはどのくらいの事なのか?それには、厳密には個体差が生じます。

 

話は、構成成分の比率に戻りますが、本当に自然に育てられた植物であれば、その年の地球環境(日照時間、降雨量その他モロモロな条件)によって、植物自身が環境に適応した結果作り出されたものである方が、一定の基準値を満たしている事よりも重要で、価値があります。

 

香料業界では、ラベンダーはリナロール成分を何パーセント含有した方が「好ましい香り」という事で調整する事があります。もちろんラベンダー自体は天然、自然のものには変わりありませんが、栽培種をブレンドする事でリナロールの含有量を調節することが出来ます。

同じ学名のラベンダーでも生育条件によって、植物自身が生成する香気成分が変わる為に、条件の違うラベンダーを一緒にブレンドする事で成分を調整することが出来ても、すべての成分を一定基準通りにすることはできません。

 

それと同時に、現在の人間の科学では精油として抽出されたモノを100%解析する事はできていません。

しかし、アロマテラピーにおけるその未知の数パーセントが「精油」自身の働きに関与している事も否定できません。

なぜならば、人間の嗅覚でそれらしく感じる香りを合成しても、アロマテラピーの作用は起こらないからです。

未知の物質の働きを含めて、それらが、天然香料たる「精油」が薬にならない大きな理由でもあります。

しかし、その揺らぎこそが、今の地球環境において、人間にも必要な「自然」でもあるのです。

 

医療従事者の方こそ、アロマテラピーを補完療法とすることはできても、本当の意味で「医療」にはならない事、医療に変わる「代替医療」にならないことが理解できるはずです。

 

安易なコマーシャルメッセージに流されずに、是非、真剣に学んでください。

 

いまだにこのブログの検索上位のページを見たり、最近の短期でとれる資格、検定などの人気で、安易なほうに流れている様子を見ると、ケンカを売るつもりはないのですが、書かずにはいられませんでした。

 

そして、IFA認定アロマセラピストの同志の皆様、正しいアロマテラピーを根気よく発信しましょう。

マーケットから、しちめんどくさい。本物きやがった。雇ってやるもんか!と思うようなエセアロマ企業はぶっ潰しませんか?心入れ替えてもらいましょう!

それが、これからの冥王星水瓶座の世界ですよ!

 

私も頑張って発信していこう。

とはいえ、忙しくて発信は二の次になりがちですが。(笑)

相応の対価をいただけるかたに全力でお伝えしているので、気が向いた時に無料相談会的な感じで更新されてると思ってください。

 

では、また。