twitterで「台湾では男女問わずオープンに「生理」を口にする」ということがちょっと話題になっていて、私も思い出した。

 

ある女子学生が授業に来ていないので「XXさんは?」と尋ねたら、一人の男子クラスメートがみんなの前で「XXさんは生理だから遅れるそうです」と答えた。その2人が仲がいいとは知っていたけど実は付き合っていたのか???2年も教えているのに気づかなかった私は教師失格!!と一瞬落ち込んだが、よく聞くと2人はただの友達だという。てか、みんなの前で生理ってバラしていいのか???と改めてびっくりした。

 

なぜそれほどオープンなのか。ある人はtwitterで、生理が女性にとっての重大事だという社会的共通認識があるのだろうと言っていた。(老若男女、生理の時はあれを食べるといい、あれは食べて(飲んで)はダメ、これをしてはダメ、などよく知っている。)

 

もう一つの原因は、台湾の性教育が比較的進んでいるからではないか、と思っている。

 

息子が公立幼稚園に通っていた時、「プライベートパーツ(陰私部)」という授業があった。ワークシートを見ると、男の子と女の子の体のイラストがあって、それぞれのプライベートパーツがマークされている。そして「これらの場所は大切な場所だから、知らない人やお友達にも気軽に見せたり触らせたりしてはいけません」というようなことが書いてあった。こんなことを幼稚園ではっきり教えてくれるとはありがたいなぁと思った。

 

そして小学校3年の時。学校でこんな映像を観たと言って、息子が精子になりきって卵子のところまで泳ぐ様子を体現してくれた。笑 ナショナルジオグラフィックの生命の神秘かなんかの映像だと思う。おぉ、もうそれ観たのか〜となかなか感慨深かったが、親としては核心を突いた質問をされないか内心ヒヤヒヤしていた。

 

が、息子もそこは何かを悟っていたんだろう。「でもそもそもどうやって精子が子宮の中に入るのか、それがわかんないんだよな〜」とブツブツ独り言を言うだけで、私たちには聞いてこなかった。

 

後々、アメリカで子育てをしている友人と話したら、性教育は“teachable moment”が重要なんだ、という。変に性的好奇心が芽生える前に、子供が興味を持った時、質問して来た時にきちんと教えること。息子の場合ブツブツ悩んでいたその時にはっきり教えるべきだったのだ、と。

 

最初のタイミングを逃した私は、次のteachable momentは絶対に逃さないようにしよう、と心に決めた。

 

次のmomentは小学5年の時に訪れた。寝る前に水分を取りすぎたのか、朝起きると、パンツ濡れた〜ということが続いた時期があった。むむ、これはまさか?と思った私は息子と二人の時にはっきり言ってみた。

 

ねえ、それっておしっこじゃなくて精通なんじゃないの?

 

と。一瞬ギョギョッとした息子だったが、違うよ違うよ、あれはまだだよ、クラスの友達もみんなまだって言ってるもん。

 

と言う。

 

精通ってもう習ったの?生理は? 

 

と聞くと、すでに習ったそうだ。

 

じゃ、セックスは?

 

とついでに聞いて、またもや息子にギョギョッとされた。

 

が、それももう習ったと言う。

 

じゃ、セックスのやり方は習った?

 

と聞くと、あ、それは6年生で習うよ。

 

とのこと。

 

けっきょくteachable momentと言いながら、すでに学校が全部教えてくれたんだけど、とりあえず親の方から性の話題のタブーをぶち壊しておくことが重要だと思っていたので、それが5年生でできて良かった良かった、と思っている。

 

息子の小学校は6年生までに性の基本的な知識を教えてくれるようだ。これは日本に比べてかなり進んでいるんじゃないだろうか。というわけで、日本と台湾の性教育事情(保健体育のカリキュラム)について、ちょっと調べてみた。すると、なかなか興味深い発見があった。のだけど、長くなりそうなので、その報告は次回まとめることにする。