何の茶番だ。
そう思って見ていた。
ドラキュラは簡単には死ねない。
間際で逃げ出すだろうと見ていた。

でも、気づいたら どうしようもできないところまで来ていた。
朝日が差し込む明るい部屋には、もう入れない。
声を上げて止めようと思ったのに、それもできない。
まるで神域のように、
侵してはいけない空間の様に眩しくて、
ただ見ていることしかできなかった。
オレは 傍観者だった。
目の前の光景が信じがたく、
どこか 物語を見ているような気さえした。
ユチョンの体を包み込むように、ジュンスは灰になった。
ユチョン、、、お前、気がついていたか?
自分の体が、変わったことに。
あの時、すぐに逃げ出せばまだ間に合ったかもしれないのに、
光の中で、嬉しそうに灰になったジュンスを抱きしめた。
そして、ユチョンも・・・・・・消えた。
「バカか!お前は、、お前たちはバカか!」
この胸にこみ上げてくるのは何だ。
怒り、悲しみ、
一人残されたような孤独感。

理解できなかった。
ドラキュラが自ら死を選ぶ?
死ぬなら、どうして血の交換をしたんだ。
ユチョンは、どうしてドラキュラになった体を捨てたんだ。
それも、
恐怖に怯え死んでいった訳じゃない。
二人とも穏やかな顔で消えていった。
はっ、、、理解不能だ。
オレは 認めない。
ドラキュラの こんな終わりは認めない。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

お久しぶりの ヒョン登場です。
明日が最終話です。
本当は、2話前くらいからアメ限にしようかと思ってたんですが、、
描写を抑えたので、表でUPできるかと思いまして ^^
どうか温かい目で見ていただけたらと思います。