「ユチョナ?ユチョナ、苦しいのか?」
帰って来たジュンスが俺を覗き込む。
閉じていた目を開け、気だるげに その顔を見る。
眉間にシワを寄せ、心配している顔。
何度この顔を見ただろう。
さっきの姿を見せなくてよかった。
これ以上、心配をかけたくない。
俺の体がもう少し丈夫だったらな・・・
「ユチョナ・・」
「、、、少し眠ってただけ」
「本当に?」
「あぁ」
ウソついたのがバレタかな・・
笑顔を作ってみたけど・・あまり上手にできなかったかな・・
チュッと額に落されるキス。
これをされると安心する。
「ユチョナ、待たせた」
「終わったのか?」
「あぁ。お前に合格点もらえるといいんだけどな」
「俺の採点は厳しいぞ」
「くくっ、、、落第でも許してもらわないとダメだ」
身を起すと、ジュンスに抱き上げられた。
「歩ける・・」
「いい、ユチョナはオレの姫だからな。このまま身をまかせろ。」
「ふっww 誰が姫だ」
「いいから。落しはしないからチカラを抜け」
ジュンスの力強い腕は、俺を軽々と家の中に運ぶ。
安心できて、落ち着く腕だ。
あぁ、、、、、帰って来た。
子供の頃から過ごしていた家。
壁にかけられた絵。
いつから動かなくなったのか、時を刻まない時計。
家具には白い布がほこりよけに被せてある。
10年前にこの家を出たまま時が止まっていた。
そして写真立てには家族写真、、、
「ただいま・・・・」
俺は 家に、父と母に つぶやいた。
ジュンスがゆっくり部屋の中を歩いてくれる。
もしかしたら、俺の体を気遣って抱き上げてくれているのかもしれない・・
「ユチョナ、もうベットへ行ってもいいか?」
「あぁ。片付けは休んだ後にする」
「ホントにベットまわりしかしてないからな」
「ww そんなに自信ないの?」
「片付けは苦手だ」
「あぁ、知ってるよ」
怖々と確認を取ってくるジュンスが可愛かった。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
