シアキュラ .32 | チョンサXIA ブログ

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JYJ大好きだよ。
いつかのその日まで。
ゆせりく どハマり中。



日が落ちた後の砂浜をユチョンと歩く。
まだ目に少し眩しいが、その景色を見ることができた。

風が気持ちいい。


「ん?ユチョナ、人が見るぞ 」
「気にするなよ。誰もいないし、見られても構わない」


ユチョンが指を絡ませて手を繋いできた。


「意外と大胆だな・・」
「知らなかった?」

「あぁ。 オレは恥ずかしい」
「ふはっww 嘘ばっかり!」

「ククっww」


男同士で手を繋いで砂浜を歩く。
今、この時代だからこそ 可能なことだろう。
そういうのが趣味なヤツもいるのだと・・目をひそめられるくらいで済む。

寄せては返す波の音。
その音は 変わらないのに、時は こんなにも流れている。

ギュっと手を握り返すと、ユチョンが嬉しそうに頬を緩めた。

 
 
 

 
ユチョンと 過ごすようになって 半年が過ぎただろうか。
穏やかな日々。
優しい時間が流れていく。


モノクロだったオレの目に、心に ユチョンは色をつけてくれた。

ドラキュラになって初めて見た 夕陽。
それは ユチョンがカメラに納めた写真だった。

今さら そんなものに心を動かされるとは思ってもみなかった。


キレイだと思った。
もう 自分の目で見ることはできない景色。
どんなに憧れても 手を伸ばせないものだった。

意味もなく生きていた自分。
歳を取ることもなく、明日に見る夢もなく、
ただ、人間の血を吸い、眠る・・

そんな毎日をずっと ずっと繰り返していたのが遠い昔のようにも思えた。



 
 

 
日が落ちた後、こうやって オレは 心に描いていた風景の一部になっている。
ユチョンがいなければ 考えもしなかっただろう。

空には まだ太陽が最後の光を残している。




無理だと・・最初は思った。
それこそ、体が灰になって消えてしまうと。
怖くて 体が震えた。


けれど ユチョンが手を差し出してくれた。

「大丈夫だよ、もう太陽はいない。 
 一日は終わろうとしてるけど、俺たちの時間はこれから始まるんだ。
 ジュンスと一緒にその時間を過ごしたい。」


怖々と 一歩を踏み出し、目を細めた。
ドラキュラの体には 眩しい光。
でも、繋いだ手から ユチョンの温もりが伝わてきて、震えが止まった。


細めた目から見た景色。

・・・美しかった。

それは写真の中のような夕陽ではなかったけれど、
雲に太陽の光が反射して、淡いピンクの優しく温かい色を残していた。

こんな景色を・・・
この目で見ることが出来るなんて・・・


真っ暗な世界でしか生きられないと思っていた。
わずかな光でさえも、無縁だと思っていた。

・・・・心が震えたんだ。

オレは その時の気持ちを、ドラキュラの目で見た初めての景色を忘れることはないだろう。
ユチョンの優しい温もりも。



それから 日課のように 日が落ちた後に歩いている。
どこに滞在しようが、それは変わらない。


「ジュンス、、、キレイだな・・」
「あぁ、ホントに・・」


穏やかな時間が ゆっくり過ぎていく。


ユチョン・・・お前は オレの光だ。
優しく 温かくオレを照らしてくれる・・・光だ。


 

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ユチョン 可愛いねぇ~♡