テクテクペタンペタンと歩くジュンス王子の後について歩く。
ジュンス王子・・・歩き方まで 可愛いんだな。
「ユチョン王子ぃ ボクの部屋見ても笑わないでね。」
そう言って、白いドアをギッっと開けた。
ジュンス王子の部屋・・・
王子だから さぞかし豪華な部屋かと思ったが、
小さなテーブルとソファがあり、
その奥に ベットと キーボードや身の回りの物が雑然と置いてあるだけの部屋だった。
そのあまりの庶民的な感じに 余計に親しみを覚えた。
「あはww ビックリした?
この部屋は 寝るだけの部屋だから こんな感じなんだけど、
別の部屋にする?」
「い・・いや。ココでいいよ。
むほっ うっうん(咳払い・落ち着けオレ!鼻の下気をつけろ!)」
「ホント?じゃ ここ座ってて、何か飲み物用意させるね。
ユチョン王子はお酒がいい?」
「あっ うん。そうだな。ありがとう。」
オレは必死で イケメン顔を保った。
でも どう頑張ってみても 口元が緩むし、ほっぺが上がる。
ジュンス王子に気づかれないように 大きく深呼吸をした。
少しして 召使が 飲み物と食べ物を運んできて テーブルに並べた。
「じゃ ユチョン王子 乾杯~」
「あっ ありがとう かんぱ・・い?
ジュンス王子・・・それは?」
「ボクお酒飲めないんだ。だから水。
あっ でも全然飲めない訳じゃないけど、弱いし6時過ぎてるから。」
「6時?」
「うん。ボク 6時過ぎたら水しか飲まないって決めてるんだ。
太りやすいんだよww
ユチョン王子は食べて飲んでね。うきゃん」
そう言って ジュンス王子は ニッコリと笑った。
そうか・・・だから 戴冠式の食事会の時にも水しか飲んでなかったのか・・・。
(どう見ても パンを欲っしているように見えた件)
それから、ジュンス王子の話をイロイロ聞いた。
シア国は 音楽の国だということ。
今は、ミュージカルにチカラを入れていて、
趣味は サッカーでチームの団長を勤めていること。
とにかく 歌が大好きなこと。
そして、外の世界も見てまわりたい ということ。
こんなにも 可愛くて幼げに見えるのに、
考えや志は高く、自分を見守ってついてきてくれる国民の幸せを思いやっていた。
熱く語る ジュンス王子にドンドン惹かれていく自分を止められなかった。
もっと もっと ジュンス王子を知りたい。
そして、酒がだいぶまわって 酔ったのか、
オレは ジュンス王子の服装が気になってしょうがなかった。
スウェット・・ヤバイだろ!
あぁ ダメだ。
これ以上 一緒にいたら どうなってしまうかわからない。
てか、何で王子がそんな格好してるんだ!
あの ベットに置かれた 光るスノーマンと雪だるまがオレを呼ぶ!
「ね、ユチョン王子 ケンチャナ?
もう寝る?」
「ねねね寝る!?」
「あぁ・・うん。だって何だか眠そうだよ。」
「あっ あぁ。そうだよな。
ジュンス王子も疲れてるよな。
じゃ・・そろそろ部屋へ帰るよ。」
「あ・・あのね。
ユチョン王子・・・その前に お願いがあるんだけど・・・」
ドキッ
「なっ何?(////)」
「あのね・・・あの・・ボクと一緒に・・・」
「いいい一緒に?」
「一緒にサッカーやろう!」
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